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引っ越しを決意したオバケの物語
新しい家を探すオバケは大きなお屋敷や森へ探しに行ったり街をさまよいます。すると、暗くて仲間がたくさんいる素敵な場所をみつけ…
オバケが気に入った新しい家は一体どこなのでしょう?
おばけの住んでいる家はとても古くてボロボロでした。ある日、ついに家が取り壊されることになったので、仕方なく引っ越すことにしたおばけ。フワフワ新しい家を探しているとおおきなお屋敷を見つけました。「あの家はどうだろう?」
おばけがするりとお屋敷の窓をすり抜けると、中には犬がいました。おばけに気がついた犬が「ここは俺の家だ!」とワンワン吠えるので「ごめんごめん」慌てておばけはお屋敷を飛び出しました。
「さて、どうしよう」おばけはフワフワと森へ向かいました。奥ヘ奥へ進んでいくと、洞窟を見つけました。暗いところが大好きなおばけは「素敵な場所を発見!」中に入って休むことにしました。
すると「私の家にいるのはだあれ?」散歩からクマが帰ってきました。「ごめんごめん、ここはクマさんの家だったのか。」洞窟を出たおばけはまたフワフワ新しい家を探しました。
街に戻ったおばけは「あれ?僕の仲間がたくさんいるぞ」おばけがたくさんいるお屋敷を見つけました。「新しい家を探しているんだ。僕も仲間に入れてくれるかい?」おばけはみんなにいいますが、だれも答えてくれません。
「みんな恥ずかしがり屋さんなのかな」首を傾げながらそこで休ませてもらうことにしました。 ウトウトコックリしていると、突然どこからか人間の声が聞こえてきました。
「ぜんぜん怖くないじゃん」「出口まであっという間だね」その声を聞くと、それまでじっとして動かなかったおばけたちは突然張り切って人間を驚かしはじめました。
「みんなどうしたの!?人間を驚かすの!?よし!僕も負けないぞ!」おばけはみんなががんばっているんだから自分も頑張ろうと、怖がらない人間を思い切り怖い顔で驚かしました。
空にフワフワと浮かんでいるおばけを見た人間は「ほ、ほんものだ!」「にげろー!」大慌てで逃げていきます。 見事に人間を驚かせたおばけは大喜び。「みんな、やったね!…あれ?」さっきまで人間を驚かせていたおばけは、またじっと動かなくなっていました。
実はここ、遊園地のお化け屋敷だったのです。おばけは、一日中真っ暗で人間を驚かす事もできるこのお化け屋敷をとても気に入りました。 そして、人間が来るたびに張り切って驚かしながら幸せに暮らしましたとさ。
おしまい