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【絵本 読み聞かせ】古時計の目線で描かれた古時計の一生の感動物語/大きな古時計(おおきなふるどけい)

2020-11-23

あらすじ…

童謡「大きな古時計」の時計目線のお話。

ある日男の子が生まれた家に一緒にやってきた時計。楽しい日も辛い日も、男の子の成長を見守り、喜びます。ある日…

時計の一生の感動物語です。

大きな古時計

昔むかしある家に、元気な男の子が産まれました。「この時計のように、立派に大きく育つんだぞ」お父さんは男の子が生まれたお祝いに、大きな大きな振り子時計を買ってきました。

時計は「はじめまして、よろしくね」ゴーンゴーンと鐘をならしました。するとそれまでグズグズと泣いていた男の子がピタっと泣き止んで、キャッキャと笑いだしました。「この時計が気に入ったんだな」と、お父さんに言われて時計はとてもうれしくなりました。

立派にすくすくと育った男の子は、初めて幼稚園へ行く日、小学校の入学式に卒業式、かけっこで一等賞をとった特別な日、どんな日も時計の前で写真をとりました。時計はいつも、おめでとうの心を込めて、ゴーンゴーンと力いっぱい鐘を鳴らしました。

お父さんに怒られた時、友達と喧嘩をした時、飼っていた犬が天国へ行ってしまった時…悲しいことがあった時、男の子は時計の前に座り込んでたくさん泣きました。時計は「大丈夫だよ。僕がいつも一緒にいるよ。」優しく鐘を鳴らしました。

男の子は大人になり、家の主人となりました。結婚してお嫁さんが家へやってくると「この時計はね、僕が産まれたときからずっと一緒なんだ。」と紹介しました。「大きくて素敵な時計ね」と、お嫁さんに褒められると、時計はちょっと恥ずかしそうに鐘を鳴らしました。

それから子供達が産まれて家族が増えました。時計も家族も、楽しくて騒がしい毎日をとても幸せに過ごしていました。そんな幸せがずっと続くと思っていたある日、突然時計が動かなくなってしまいました。

主人は時計屋さんに修理をお願いしましたが「古い時計だから難しい」と断られてしまいました。時計の鐘がならないと、家の中はとても静かでみんな寂しい気持ちになりました。

静かな家の中で時計は、鐘を鳴らせないことを悲しく思っていました。「みんなを元気にしてあげたい…もう一度鐘をならしたい…」そう願っていたある日、主人が遠い街から時計屋さんを連れてきました。

その時計屋さんは難しい顔をしながら時計のお腹を開けていじり始めました。ちょっとくすぐったいのを一生懸命我慢していると、「ほら、治ったぞ」時計屋さんがお腹を閉じました。すると

ゴーンゴーン時計は鐘をならすことができました。主人は久しぶりの鐘の音に安心してうれしくて、ちょっぴり泣いていました。それからはずっと、時計も家族も幸せにくらし、主人はおじいさんになりました。

ついに天国へ行くことになったおじいさんは「一緒に行くかい?」空へ上がりながら時計に手を差し出しました。おじさんが産まれたときからずっと一緒だった時計は、小さくゴーンと鐘を鳴らすと、一緒に空へと登っていきました。

おしまい

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