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お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
男の子の家の絵本が絵本目線で語る睡眠導入のお話。
寝る前にいつも読んでもらっている絵本は、男の子に語りかけます。「歯磨きは終わったかな?」「ボクを読みながら眠ってしまっていいんだよ」優しく語りかけ…
絵本と一緒に眠たくなる寝る前の絵本です。
僕はおやすみ絵本。子供が布団に潜ったら、僕の出番がやってくる。もう歯は磨いたかな?虫歯になったら大変だ。おトイレには行ったかな?おねしょしちゃったら、せっかくのお気に入りのパンツ、明日履けなくなっちゃうよ。
「おやすみなさい」はもう言った?きっと本を読み始めたら、眠くて眠くて「おやすみなさい」が言えないよ。僕はもう、他の絵本におやすみなさいを言ってきたんだ。だってきっと、君が眠る頃には僕も眠くて寝ちゃうから。
君が寝るお支度が終わるのを僕はちゃんと待っているよ。だってね、僕は読んでもらえることがとっても楽しみでうれしいんだ。君が今日、最後に聞いているのが僕のお話なんて、こんなにうれしいことはないでしょ。
「今日はどのページで眠るかな?」「最後まで眠たくならなかったらどうしよう?」ドキドキワクワクしていると、一文字一文字ゆっくりゆっくり静かな声で、大人が僕を読み始める。「おやすみえほん…。ぼくはおやすみえほん…」
優しくそーっと読んでいると、君はいつもウトウトし始める。君のその可愛い顔を見ていると僕はおやすみ絵本でよかったなって思うんだ。なぜだかついでに、読んでる大人もウトウトしちゃうんだけどね。
スー…スー…君の寝息がちょっぴり聞こえてきたら、寝息のリズムに合わせて僕を読む。「こどもが…ふとんに…もぐったら…」そしたらきっとあくびがでちゃう。ふわぁ…ってね。さあ、今日の夢は何を見ようか。
お菓子の家にすむのはどう?ビスケットとチョコレートでできた家。ラムネと飴でかざりつけ。どこから食べるか迷っちゃうね。それとも宇宙を探険する夢にしようか?青くて綺麗な地球をみながらジュースをのむなんて最高だよね。
夢はきっと楽しいよ。でも君はとっても眠たいのに、「次はどんな絵なんだろう?」っていつも一生懸命目をあけようと頑張っちゃう。でもね、眠っちゃっても大丈夫だよ。僕はいなくならないよ。書いてある絵も消えないよ。
だから、もし眠っちゃったら、明日もまたよめばいい。それでもまた眠っちゃったら、その次の日も、君が眠ったところから読めばいい。そしたらいつか、全部のお話が聞けて、全部の絵が見られるよ。
だから君は安心して、ゆっくりゆっくり目を閉じて、楽しいことを考えながらウトウトスースー夢を見よう。僕もそろそろ寝ようかな。君に話してあげられる、楽しい夢を見たいんだ。
それにね、僕もホントはもう眠いんだ。また明日、君に読んでもらえることを楽しみに待っているよ。ふわあ…。そろそろねようか。おやすみなさい。また明日。
おしまい