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【絵本 読み聞かせ】お化けにお菓子に遊園地!電車の不思議な体験物語/不思議な電車(ふしぎなでんしゃ)

2020-11-10

あらすじ…

おばあちゃんの家に向かう男の子の不思議な体験ストーリー。

一人で電車に乗り込むと、見たことのない駅に到着。遊園地にお菓子に…

楽しくワクワクする一人旅の物語。

不思議な電車

ガタンゴトンガタンゴトン。はる君は電車に一人で乗っています。おじいちゃんの家の駅までは1時間。のんびり景色を眺めていると、電車がトンネルに入りました。「トンネルなんてあったっけ?」

はる君が首をかしげながら真っ暗になった窓の外を眺めていると、トンネルを抜けました。するとびっくり、窓いっぱいにみたことのない景色が広がりました。観覧車にメリーゴーランド、空中ブランコにゴーカート、見渡す限り全部遊園地なのです。

「ゆうえんち駅~ゆうえんち駅~」はる君が驚いていると電車が止まりました。「こんな駅初めて見た!楽しそう!」ワクワク外を眺めていると、プシューっと扉が閉まり、またガタンゴトンガタンゴトンと電車が走り出しました。

「さっきの駅は何だったんだろう…?」不思議に思っていると、またトンネルに入りました。ガタンゴトンガタンゴトン、トンネルを抜けると、甘くていい匂いがしてきます。

窓の外にはお菓子の世界が広がっていました。わたあめの綿毛はフワフワ飛んでいて、虹はキャンディーでできています。グミのお花が一面に咲いていて、大きなお菓子のお城も立っていました。

「おかし駅~おかし駅~」電車が止まりました。「うわー!すごいすごい!」窓を開けると一気に甘い匂いが電車いっぱいに広がります。はる君がフワフワ飛んでいる綿毛に手を伸ばそうとした瞬間、プシューっと扉が閉まったので、慌てて手を引っ込めました。

甘い匂いが残っている電車の中で、はる君は大きく深呼吸をしました。「いい匂い!わたあめ美味しそうだったな。」そんなことを考えていると、またトンネルに入りました。「次はどんな駅だろう!」次の駅が楽しみで仕方ありません。

トンネルを抜けると、ひんやりとした空気の、とても暗い場所でした。暗くて光っているなにかがたくさん浮かんでいるのを不思議な気持ちで見ていると、なんとそれは火の玉でした。よく見ると骸骨もたくさんいます。「う、うわー!」叫んだその時

「おばけ駅~おばけ駅~」電車が止まりました。「早く発車して…早く発車して…」怖くてたまらないはる君は、そうつぶやきながら目を閉じていました。すると「大丈夫ですか?終点ですよ?」誰かの声が聞こえてきました。

恐る恐る目を開けると、そこはいつものおじいちゃんの家の駅でした。はる君は夢を見ていたのです。「怖い夢を見たんですね。よかったら、これどうぞ」車掌さんはにっこりと虹色のキャンディーをはる君に渡すと、改札口まで送ってくれました。

ちょっぴり怖くてしちょっぴり楽しかったはる君。虹色の飴をなめながら、おじいちゃんとおばあちゃんに夢の話をすると、次の日に遊園地へ連れて行ってもらい、夢で食べそこねた綿毛によく似たわたあめをたくさん食べましたとさ。

おしまい

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