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いつも捨てられてしまうグリンピースのお話。
「食べられるものを捨てるなんて…」グリンピース君はゴミ箱のなかでしょげていました。すると…
グリンピースの栄養、どのように身体に良いのかが学べます。
「なんでいつもボクは捨てられちゃうんだー!」グリンピース君はそう叫びながら魚の骨と一緒にゴミ箱へ捨てられてしまいました。「ボク栄養満点なのに、いっつもこうやって捨てられるんだ。食べられるものを捨てるなんて信じられないよ。」
ゴミ箱の中でグリンピース君がプリプリしていると、「思い切って自分がどれだけすごいのか、伝えてみるのもいいよ!ボクはそれで少しずつ食べてもらえるようになったんだ♪」ゴミ箱に捨てられていた、半分かじられたピーマン君が嬉しそうに言いました。
「そうか…うん、やってみる!」やる気がみなぎってきたグリンピース君、次はハヤシライスの中にいました。男の子が大好きなハヤシライスと一緒なら食べてもらえるかも!と思ったグリンピース君ですが、いつものようにお皿の端っこに避けられてしまいました。
「くっ…今日も食べてもらえないか…よーし…」グリンピース君は勇気を出して男の子に話かけました。「君はボクが苦手かい?」男の子はキョトンとしながら頷きます。グリンピース君はピーマン君のアドバイス通り、自分のすごいところを説明してみることにしました。
「ボクはね、こーんなに小さいけど、栄養がたっぷり詰まってるんだ。」得意げなグリンピースを男の子がじっと見つめます。「ボクスプーン3杯と、大盛りサラダ1杯って、タンパク質とか食物繊維とか、同じ栄養の量なんだよ。すごいでしょ?」
「食物繊維は立派なウンチを出してくれるし、タンパク質は体のあらゆるものを作るのにとっても必要なものなんだ。髪の毛とか骨とかね。」「足りないと、体が疲れて動けなくなっちゃうくらい、大事な栄養なんだよ。」
男の子は「ちっちゃくてもすごいんだね~」グリンピースを一粒スプーンに乗せると、感心した様子で言いました。「どう?食べてみたくなったでしょ?」グリンピース君は自信満々に言いますが、男の子は首を振って、またお皿の端っこにグリンピースを置いてしまいました。
でもグリンピース君はめげません。「君はそこのサラダに入っているさやえんどうは苦手かい?」男の子は首を横に振りました。するとグリンピース君、嬉しそうにニッコリ笑顔になりました。「ならきっと、ボクを食べられるよ!」
「だってボク…さやえんどうなんだもん!」そう、実はグリンピース君って、さやえんどうのお豆なのです。「さやえんどうよりお豆大きいじゃん」男の子は全然信じていない様子で言いました。
「さやえんどうをもう少し成長させると、ボクになるんだ。さやえんどうが赤ちゃんだとすると、ボクはお兄ちゃんってとこかな」グリンピース君が説明すると、男の子は「へー!」と驚いた様子。
「それなら食べられるかも…」男の子は恐るお恐る一粒食べてみましたが「ん~やっぱもういいや」男の子が残そうとしたので「ハヤシライスと一緒に食べてみて」ハヤシライスの中にべつのグリンピースがポーンと入りました。
男の子はもぐもぐグリンピースが入ったハヤシライスを食べました。「うん、おいしい!これなら食べられる!」苦手だったグリンピースも、美味しく食べられることに気づいてくれたようです。
「これからは、ボクだけで食べないで、他のものと一緒に食べてみて」グリンピース君が言うと、男の子は「栄養満点だしね!」と頷き、パクパクと食べてくれるようになりました。それを見てグリンピース君達は、お皿の上でとっても喜びましたとさ。
おしまい