チャンネル登録:
お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
納豆が苦手な男の子のお話。
「ネバネバぐえー」納豆が苦手な男の子の家では毎日納豆がでてきます。お母さんは男の子に食べてもらおうと、いろんな納豆料理を出すようになりました。最初は少しずつ食べていましたが…
苦手なものを美味しく感じられるようになるって嬉しいですね。
かんちゃんはなっとうがちょっと苦手。ネバネバしてるしちょっと臭う。でも体に良いからって、毎日家の夕ご飯に出てきます。どうやらそのネバネバの部分が、からだにめちゃくちゃいいらしいのです。でも「ネバネバぐぇー」とかんちゃんは納豆をいつも食べませんでした。
納豆をかき混ぜるのはかんちゃんのお仕事。ねばねばネバネバ毎日50回混ぜるお約束です。「ネバネバ手につくよ~」かんちゃんは文句を言いながらもちゃーんと50回かき混ぜます。
「これ入れても美味しいんだって」ある日ママが納豆に海苔の佃煮を入れました。かんちゃんは佃煮が大好きだったので、一口食べてみました。「ん~味は美味しいけど…ネバネバ~」文句を言ってお箸を置いてしまいました。
次の日の納豆には、きゅうりとなめたけが入っていました。かんちゃんはきゅうりも大好きでした。「好きなものが入ってると、なんか食べてみたくなっちゃうね」そう言いながらまた苦手な納豆を口に入れました。
「うん、シャキシャキでネバネバちょっと平気かも。」かんちゃんは少しだけ納豆を食べられました。次の日には小さなたくあんが納豆にいっぱい入っていました。「うん、コリコリしてて食べられるかも。」パンクパクもぐもぐ頬張ります。
休みの日のお昼には、お蕎麦に納豆と大根おろしが乗っかっていました。のりと大葉が納豆の匂いによく合っています。「まぁ、これもいいんじゃない。」かんちゃんはそう言いながらお蕎麦をおかわりしました。
次の日は卵焼きの中に納豆。「うん、ネバネバしてなくって美味しい。」次の日は納豆チャーハン。「こんなのいくらでも食べられちゃうよ。」かんちゃんは納豆が苦手だということをもうすっかり忘れていました。
次の日、ママは納豆を買い忘れました。納豆がない夕飯なんていつぶりだろう…。大好きな唐揚げがテーブルに並んでいますが、かんちゃんは心にぽっかり穴が空いたような気持ちになりました。
「あぁー…納豆食べたいなー…ネバネバ納豆ネバネバ納豆…」唐揚げを食べながらも、かんちゃんの頭は納豆でいっぱい。「明日は絶対忘れないから」かんちゃんの様子をみたママはクスクス笑いながらあやまりました。
次の日「今日はこのまま食べましょ」「なんだー今日は普通の納豆かー」納豆料理を楽しみにしていたかんちゃんは、少し残念そうに50回、ネバネバねばねば納豆を混ぜました。ちょっとくらいネバネバが手についても、もうなんとも思いません。
普通の納豆を一口食べてみたかんちゃん。なんだかちょっと懐かしい味がしました。「やっぱり普通の納豆も美味しいかも!」かんちゃんはいつの間にか納豆が大好きになっていたのです。
納豆を毎日食べるようになったおかげか、かんちゃんはすくすく元気に育ちました。大きくなったかんちゃんは、休みの日になるといろんな納豆料理を考えてみんなに作ってあげるようになりましたとさ。
おしまい