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お正月に食べるおせち料理。どんな願いが込められているのか学べるお話。
おせち料理達は願いを込めながらドンドンと重箱の中に入っていきます。重箱君はパンパンになると…
意味を知って食べると、より一層素敵な一年を過ごせそうですね。
大晦日の日、重箱君はそわそわとしていました。「はやくおせち料理のみんなが、ボクの中に入らないかなー。」おせち料理は神様を迎える為に用意する、お正月のごちそうです。一つ一つに意味があるとっても大切なものなのです。
「ねぇねぇ重箱君、そろそろ中に入ってもいいかな?」「もちろんいいよ!まずは一段目、神様にお願い事をするおせち料理のみんな、ど~ぞ~!」重箱君が嬉しそうに言うと、さっそくおせち料理達が重箱君の中へはいります。
「くろまめマメに~はたらける♪」ピカピカ綺麗な黒豆君たちが、ポンっと重箱君に入りました。「おコメをたくさんたべられる~♪」ちっちゃくて可愛いお魚でできた田作り君達もみんなでぴょんっと入ります。
「お金がたくさんやってくる~♪」黄色がきれいな栗きんとんちゃんもポーンっと中へ入ります。「やりたいことが~うまくなる~♪」ぐるぐる綺麗な伊達巻ちゃんもみんなでポンポン入ります。
「ちょっとギュウギュウになってきたなぁ。みんなすこーし詰めて詰めて!」重箱君がいうと、中のおせち料理達はぎゅーっとみんなで詰めました。「よし、これでもう少し入れるね!どうぞ〜」
あいた隙間に「かまぼこ紅白おめでたい~♪」かまぼこちゃん達がピンクと白、順番に並んで入ります。「こぶまきこんぶはよろこんぶ~♪」テカテカ綺麗な昆布巻も、みんなで仲良く入ります。
「そろそろ限界だよ~」重箱君が苦しそうに言うと、みんなはまたぎゅーっと詰めました。やっとできた小さなすきま「こどもにたくさんめぐまれる~♪」数の子ちゃんがピョコンっと次々に入ります。
重箱君の中身はもうパンパン。「私達も入れて~!長生きの意味があって大切なのよ~!」海老ちゃんたちが困っていると、「幸せたくさん重ねよう~♪」重箱君は嬉しそうに2段目をあけました。
さっそく海老ちゃん達は「曲がった腰は長生きのシンボルよ~♪」嬉しそうに中へ入ります。「たくさん幸せやってくる~♪」タコ君達もニュルッと中へ入ります。「たいはめでたい、おめでた~い♪」タイ君がドーンと中へ入ると、重箱君の中はもうパンパン。
「幸せどんどん重ねよう~♪」パンパンになった重箱君はとっても幸せそうな顔。「家族が仲良くむすばれる~♪」次の段にお煮しめさんが入ります。「すくすく大きく育ちましょう~♪」とたけのこ君。3段4段と重箱君が積み重なっていきます。
ついに5段目。「あれ、もう中にはいるおせち料理ないよ?」みんなが心配そうに重箱君に言いました。「大丈夫。5段目はね、このままでいいんだよ。神様にもらったものや、幸せを貯めるために開けておくんだ♪」そう言って重箱君は蓋を締めました。
「誰が最初に食べてもらえるかな?」「あーお正月が待ちきれないわ♪」みんなヒソヒソ楽しくおしゃべり。特別なお正月がやってくるのを、重箱君もおせち料理達もウキウキ・ワクワク待ちました。
そして、お正月の朝。 「うわー綺麗!」「おいしそー!!」重箱君を開けた子どもたちの嬉しそうな顔。重箱君とおせち料理達は、嬉しそうな子どもたちの顔を見ながら「残さず食べて、すてきな一年を過ごしてね♪」そう心の中でお願いしました。
おしまい