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太っちょサンタさんとトナカイのクリスマスのお話。
サンタさんは毎日食べて寝てばかり。あっという間に太ってしまったサンタさんがソリに乗ると…ウンともスンとも動きません。そこでサンタさんとトナカイは…。
お互いを思いやるって素敵ですね。
クリスマスの季節がやってきました。「あーぁ…どうしよう…」サンタさんは鏡の前に立つと、ハァ~とため息をつきました。前のクリスマスよりもうんと太ってしまったサンタさん、お腹のお肉をつまみながら鏡とにらめっこです。
サンタさんの仕事はクリスマスのプレゼント配達だけです。その日以外はぜーんぶお休み。仕事が終わったサンタさんは、毎日おいしいものをたくさん食べて寝ていました。 食べて寝て。食べて寝て。食べて寝て。毎日ぐーたら過ごしてると、みるみるうちに身体が風船のように膨らんでしまいました。
サンタさんは相棒のトナカイを呼びました。「トナカイ君、ボクのこと乗せて走れる?」トナカイは「任せて!」自信満々にサンタさんをソリに乗せました。 「うんしょ!こらしょ!」汗をカキカキ頑張るトナカイ。でも、いくらトナカイが力いっぱい引っ張っても、ソリはウンともスンとも動きません。
サンタさんは申し訳なさそうにソリから降りるとトボトボと家へ帰りました。 そんなサンタさんを見たトナカイ。「もっと力をつけなくっちゃ!これじゃ、プレゼントが運べない!」急いで家に帰ると、腹筋したり、重たい重りを上げたり下げたり、ひたすら家の周りを走ったり、たくさん運動して筋肉をつけました。
毎日休まず続けていると、スラッとしていたきれいな手足はみるみるうちにムキムキマッチョに大変身。「これでサンタさんを乗せてプレゼントが配れるぞー!」 トナカイが筋トレをしている頃、サンタさんはぐーたら過ごすのをやめて、早起きに挑戦していました。「トナカイに乗れるように痩せなくちゃ!これじゃぁプレゼントが配れない!」
カーテンを開けるとキラキラした朝日がへやをキラキラ照らしました。 「早起きって、気持ちがいい!」朝ごはんはドーナツばかり食べていたのを止めて、苦手な野菜をたくさん食べました。食べたあとは部屋のお片付け。家の中がピカピカになると、心までピカピカになったような気がしました。
ゴロゴロダラダラお菓子を食べるのも止めて、おやつはビスケット1枚にしました。そんな毎日を続けていると、サンタさんの風船みたいなお腹はみるみるうちにしぼんでいきました。 そして、待ちに待ったクリスマスの日。サンタさんとトナカイはお互いの姿を見てビックリ!
スラッと細かったトナカイはムキムキマッチョに、風船のような身体だったサンタさんはほっそりと痩せていたのですから、それはそれはお互いに驚きました。 「サンタさんを乗せて走れるように筋肉をつけたんだ!」「トナカイのソリに乗れるように痩せたんだ!」相手のことを考えて、自分を変えたサンタさんとトナカイ。
「風船みたいなお腹がこんなに細くなるなんて!」「この筋肉すごいね!めちゃくちゃ強そうだ!」お互いのすがたをしばらく褒め称えて満足した二人は、「子供達の元へしゅっぱーつ!!」ふわっと軽やかに走り出し、子どもたちの家へと無事飛び立ちました。
おしまい