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【絵本 読み聞かせ】もし寝る前にオバケが来たら(もしねるまえにおばけがきたら)/寝る前にやってきた怖がりおばけの可愛らしいお話

2019-10-7

あらすじ…

怖がりな女の子と怖がりなおばけのお話。

怖がりなエマちゃんは部屋にいた驚かしに来たおばけに早く帰ってほしくてたまりません。でも怖がりなおばけは、なかなかエマちゃんの前へ出て驚かすことができず…。

二人のやり取りにクスと笑ってしまいます。

 

もし寝る前にオバケが来たら

 

眠い眠いえまちゃん、みんなより先にフワフワお布団の中に入りました。「ふわぁぁぁ…おやすみなさい…。」眠ろうとしたその時です、部屋のどこからかカタンと小さな音がしました。

「今の音なにかしら…?もし寝る前におばけがきたら…どうしよう…。」えまちゃんはとっても怖がりでした。 そのころ部屋の隅っこでは、おばけがこっそり隠れていました。「どうしよう、バレたかな…?もし人間に見つかったらどうしよう…。」おばけはとっても怖がりでした。

二人がそーっとあたりを見回すと「あ!!」えまちゃんとおばけはバッチリ目が合いました。二人ともブルブルと震えています。「あなたは誰?私を食べに来たの…?」怖がりのエマちゃんは声を振り絞って言いました。 「僕はおばけ。人間を脅かしにきたんだ。」怖がりのおばけは部屋の隅に隠れながら言いました。

「それなら早く脅かしてちょうだい。」「僕は人間の前に出るのが怖いんだ…。」「私もおばけが怖いから、私を脅かして、早く帰って欲しいの。」「でも怖くて出られないよ…。」おばけがちっとも帰らないので、エマちゃんは困りました。「お願い、私は意地悪なんてしないから。早く出てきて脅かして。」

「でも僕を見てびっくりして本を投げるかもしれないよ。」「大丈夫、絵本は投げちゃいけないってママに教わってるわ。」 「でも僕を見てびっくりして、棒で叩こうとするかもしれない。」「大丈夫、棒なんてこの部屋にないわ。」 「でも僕を見て、びっくりして大きな声を出すかもしれない。」「大丈夫、大きな声を出さないように口を抑えているわ。」

「でも…ホントはびっくりしてくれないと帰れないんだ…。」「じゃあ、ちゃんとびっくりするから出てきてちょうだい。」おばけはついに部屋の隅からそーっと顔を出しました。エマちゃんはその姿をみて、思わず大きな声を出しました。「かわいい!なんて可愛いおばけなの!」

おばけはとっても小さくてなんとも可愛らしいおばけだったのです。「驚いてくれないと帰れないよ~…!」おばけはシクシク泣き出してしまいました。 「ごめんなさい、おばけってもっと恐ろしくて怖いものだと思っていたの。こんなに可愛らしいなんてびっくりしたわ。」

エマちゃんが興奮気味に言うと「え?びっくりしたの?」「えぇ、びっくりした!」エマちゃんの言葉におばけは嬉しそうに微笑みました。 おばけは「びっくりしてくれてありがとう!これで僕は帰れるよ!」そう言うとペコリとお辞儀をして、あっという間に消えてしまいました。

エマちゃんはおばけが突然消えてしまったので仕方なく布団へ戻りました。おばけが怖くなくなったエマちゃん。「もしまた寝る前におばけが来たら、今度は絶対友達になるわ。」と、またおばけが来ることを楽しみに、ぐっすりゆっくり眠りました。

 

おしまい

 

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