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初めてお兄ちゃんになったブ~君の複雑な気持ちがわかるお話。
ブ~君の家に赤ちゃんがやってきました。ブ~君は嬉しいけど…ちょっと寂しい。でもお兄ちゃんだから平気だもん、とブ~君。寝るときだって、ママが居なくても…あれれ?おかしいな、ブ~君の目涙がでてきました。
どんなに忙しくてもママには甘えていいんだよと伝えたいですね。
ちゅ~ぶママが赤ちゃんを生みました。みんなとっても喜んでいるけど、お兄ちゃんになったブー君はすこし違う気持ちでした。
お兄ちゃんになって嬉しい気持ち。赤ちゃんが可愛い気持ち。だけどなんだかちょっぴり寂しい気持ち。赤ちゃんばっかり見ているママを見ると「なんだか僕のママじゃなくなっちゃったみたい」ブー君は思いました。
「もうお兄ちゃんだから平気だよ」ブー君は忙しそうなママを見て、一人で遊ぶことにしました。電車のレールを初めて一人で沢山つなげると、とってもお兄ちゃんの気分になりました。
レールに電車を走らせると、ブー君はうれしくて思わず拍手をしました。「ママみて!」ブー君はママに言おうとしたけれど、ママは忙しそうに赤ちゃんのおむつを替えていたのでやめました。
「もうお兄ちゃんだから大丈夫」ご飯だって一人で食べられます。ブー君はこぼしたご飯粒もちゃんと拾って片付けました。嫌いだったピーマンも残さず全部ピカピカです。
空っぽのお皿をみて「ピーマン全部食べられたよ!」ブー君はママに言おうとしたけれど、ママは忙しそうに赤ちゃんにミルクをあげていたので止めました。
「もうお兄ちゃんだからやってみる」心配そうなママにブー君は得意げ言いました。お風呂はちょっぴり怖いけど、大好きな歌を大きな声で歌いながら頭をゴシゴシ洗いました。体も顔もあっという間にピカピカです。
ゴシゴシタオルで体を拭きながら「お風呂、一人で洗えたよ!」ブー君はママに言おうとしたけれど、ママはそーっと静かに赤ちゃんを寝かしつけていたので赤ちゃんを起こさないように止めました。
「もうお兄ちゃんだから…」ブー君は一人でお布団に入りました。「大丈夫、怖くない。大丈夫寂しくない。だってもうお兄ちゃんだから。」ブー君はそう言うと、なぜだか急に悲しくなって、涙がポロポロこぼれました。
「おかしいな、僕もうお兄ちゃんなのに…。」ブー君が布団にくるまってシクシク泣いていると、ママがやってきました。「僕、もうお兄ちゃんだからいい子にするよ。でもね、寝るときだけはママがいい。僕だけのママでいて。」ブー君はママの手を握りました。
「赤ちゃんばっかりでごめんね。寂しかったよね。お兄ちゃん、よく頑張ったね。」ママはブー君をやさしく撫でました。ママはちゃんとブー君のママでした。ブー君は嬉しくてにっこりうなずくと「おやすみなさい、またあした」ぐっすり眠りにつきました。
おしまい