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「立派なおばけになる方法」を勉強するおばけの学校。でもあれれ?ドロン!と変身したつもりが尻尾が見えたまま。
おばけのバケ太郎は変身がとっても苦手。失敗ばかりで笑われてしまいます。泣いちゃうバケ太郎だけど、友達同士仲良く化け合いっこしていたら…。
おばけの成長物語。
バケ太郎はお化け学校に通う1年生。お化けの学校は国語も算数も勉強しません。『立派なおばけになる方法』を勉強するところなのです。
1時間目。人間に変身する授業が始まりました。みんなそれぞれドロンと人間に化けます。でもあれれ?バケ太郎だけちょっと変。よーく見るとお尻から犬のしっぽが生えていました。
もう一回ドロン。化けてみると今度は鼻が豚の鼻。ドロン。今度は耳が象の耳。何度やってもなんだかうまくいきません。「僕はどうしてできないんだろう…」バケ太郎はしょんぼり下を向きました。
2時間目。次の授業は怖い顔に変身する授業。人間を驚かすための大切な勉強です。みんなで一斉にドロン!教室中みーんな怖い顔になりました。でもあれれ?バケ太郎だけなんだかちょっと変な顔。みんなはバケ太郎を見て笑いました。
バケ太郎は何度も化けてみますが、やっぱりどこかヘンテコリン。みんながたくさん笑うので、一生懸命だったバケ太郎はどんどん悲しくなってきました。授業が終わる頃、バケ太郎は泣き出してしまいました。
休み時間。泣いているバケ太郎を、クラスのみんなは化け合いっこに誘いました。「一緒にやろう!」「う…うん。」バケ太郎が恐る恐るドロンと化けると、ウサギの耳がついていました。でもみんなはもう笑いません。
「ウサギの耳かわいい!」「もう一回やってみよ!」みんなはバケ太郎ができなくても一緒に何度も化けました。バケ太郎も最初はしょんぼりしていましたが、みんながたくさん褒めてくれるので、だんだん楽しくなってきました。
太っちょおじさんに可愛い犬、かっこいい男の子に可愛い女の子。クラスみんなでいろいろ化けているうちに、すっかりバケ太郎も上手に化けれるようになっていました。
みんな上手に化けれるようになったバケ太郎のクラス。3時間目と4時間目はちょっと変わった授業です。クラスみんなでドロンと人間の子供に化けると、これで準備完了。
おばけたちは人間の子供に化けて、人間の世界にこっそり混じるのです。バケ太郎のクラスの子供達は世界中の小学校にこっそり混じると、ばれないように人間の子どもたちと友達になりました。
もし…君の周りに「こんな子いたっけ?」と名前を知らない子がいても。もし…よーく見るとしっぽが生えている子がいても、仲良く一緒に遊んであげて下さいね。その子はきっと、おばけの学校のおばけたちですから。
おしまい