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【絵本 読み聞かせ】よだかの星(よだかのほし)/いじめられていた醜い鳥が星になる宮沢賢治の感動絵本

2019-9-20

あらすじ…

よだかは醜いせいでみんなから嫌われていました。鷹に名前を変えないと殺すと脅されたよだかは、悲しくて夜の空へ飛び立ちます。すると…。

いじめられていた醜い鳥が、美しい星になって輝き続ける感動物語。

 

よだかの星(よだかのほし)

 

よだかはとても醜い鳥でした。顔はまだらでくちばしは平たく耳まで裂けていました。足はヨボヨボで全く歩けません。よだかに会うと、他の鳥はとても嫌そうな顔をしてそっぽを向きました。鷹はよだかの名前を嫌がり、会うたびに「早く名前を変えろ」と迫りました。

ある日鷹がよだかの家にやってきて「名前を市蔵(いちぞう)に変えて、その名前を書いたふだを首からぶら下げろ。」といいました。「それはできません…。」よだかがそう答えると「できないならおまえを掴み殺してやる」とおどして、自分の家へと飛び去って行きました。

鷹が帰るとよだかは目をつぶって考えました。「何も悪いことをしていないのに、見た目のせいでみんなに嫌われてしまう。あぁ…辛いなぁ…。」よだかはとても心が苦しくなって、思わず夜の空へ飛び立ちました。

口を大きくひらいて、はねをまっすぐに張って、まるで矢のようによだかは空を横切りました。するといくつも小さな虫が口の中に入ります。喉をもがいている虫を飲み込んだよだかは、なんだかひどく悲しい気持ちになり、大声を上げて泣き出しました。

泣きながら空をぐるぐるとめぐり「たくさんの虫がボクに殺されている。そんなボクはもうすぐ鷹に殺される。なんて悲しくて辛いことだ。ボクはもう虫を食べずに飢えて死のう。でもその前に鷹に殺されてしまう。ならば遠くの空へ行ってしまおう。」

よだかは遠くへ行く前に弟のカワセミのところへお別れをつげに行きました。「兄さん、どうしたの?」「ボクはこれから遠くへいくんだ。最後にお前の顔を見にきたよ。」「兄さん、そんな事言わないでくれよ。」カワセミが止めると「さようなら」と言ってよだかは泣きながら自分の家へ帰りました。

自分の巣をきれいに片付け、羽を整えたよだかはもう一度空へ飛び立ちました。もう空は夜明けです。よだかは登る太陽に「どうかあなたの所へ連れて行ってください。灼けて死んでもかまいません。」と願いました。太陽はよだかを見つけると

「お前はよだかだな。ずいぶんと辛い思いをしてきたな。だがおまえは昼の鳥じゃない。夜もう一度飛んで星に頼んでみるといい。」そう言って遠くへ行ってしまいました。よだかはそれを聞くと、急にぐらぐらして、とうとう野原の草の上に落ちてしまいました。

しばらくして目をさますと、もう夜になっていました。よだかはまた飛び立ちました。「お星さん、お星さん。どうか私をあなたのところへ連れて行って下さい。灼けて死んでもかまいません。」しかし星達は、よだかを相手にしませんでした。

よだかは、どこまでも、どこまでも、まっすぐに空へのぼって行くと、寒さに息は白く凍おりました。どんなに高く登っても、星にぜんぜんたどり着けません。寒さがまるで剣のようによだかを刺さしました。よだかにはもう飛ぶ力は残っていませんでした。

よだかは涙ぐんだ目をあげて、もう一ぺん空を見ました。そのあとはもう、落ちているのか、のぼっているのか、さかさになっているのか、上を向いているのかもわかりませんでした。ただ、なぜだか心はとても穏やかでした。

それからしばらくたって、よだかが目をさますと、自分のからだが青く美しい光に包まれて、しずかに燃えているのに気が付きました。隣にはカシオペア座があります。天の川の青じろいひかりは、すぐ後ろにありました。

醜かったよだかはきれいな星になったのです。いつまでもいつまでも燃えつづけるよだかは、今でも美しい星となって燃え続けているのでした。

 

おしまい

 

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