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【絵本読み聞かせ】人参のお礼(にんじんのおれい)

2019-7-22

あらすじ…

ポムに助けてもらったミミの友情と感謝のお話。

フクロウに追われているところを友達に助けてもらったミミ。お礼にニンジンを植えて育てますが、他の野うさぎ配ってしまいます。空っぽになった畑を見て大泣きするミミ。野うさぎ達はそんなミミに次の日お礼を持って来ると…。

友達との絆、お礼の気持ちが学べます。

 

人参のお礼(にんじんのおれい)

 

「たすけてー!」野うさぎのミミは、あっちこっち森の中を走っています。おなかをすかせたふくろうがミミを食べようと羽を広げて追いかけているのです。 「ミミ!こっちこっち!」そのとき近くのほら穴から、友達の野うさぎポムが顔を出しました。

ミミは急いでほら穴へ入ります。ふくろうは狭いほら穴に入れないので、あきらめて空へ飛び去っていきました。「あぶなかったね、ミミ」「ポム、助けてくれてありがとう」息を切らしているミミの背中をボムはそっとさすりました。

次の日、ミミはせっせと畑をたがやしました。「ポムに、お礼をしよう!」そう思ったミミは、ニンジンのタネをたくさん畑に植えました。「ニンジンがたくさんできたら、ポム喜ぶだろうな」

そのとき、「何のタネを植えているの?」ぐうぜん通りかかった、一匹の野うさぎがたずねました。「ニンジンだよ」「へぇ!ニンジンができたらぼくにも一本わけておくれよ。」「いいよ!たくさん、植えるからね!」ミミは約束をしました。

来る日も来る日もミミはニンジンに水をあげました。ひょこっと芽を出したニンジンは、すくすくっと葉を広げて、ぐんぐん大きくなりました。畑いっぱいに育ったニンジンは、あっという間に収穫できるくらいの大きさになりました。

「ニンジン、ちょうだい!」前に、一本あげる約束をした野うさぎがやってきました。「いいよ!たくさんできたからね!」ミミはニンジンを一本抜いてやりました。「ありがとう!」野うさぎはおいしそうにニンジンを食べました。

すると「私にもちょうだい!」野うさぎが、もう一匹。「いいよ!たくさんできたからね!」ミミがこの野うさぎにもニンジンをあげると…「ぼくにも!」「わたしにも!」
あちらこちらから野うさぎがやってきて、ニンジンをもらう大行列ができてしまいました。

「どうしよう…ポムのニンジンなのに…」でも、もうあげない、なんて言えません。そのままニンジンを配り続けると、あっというまに全部なくなってしまいました。空っぽの畑を見たミミは「うわーん!!」ついに泣きだしてしまいました。どうして泣いてるのか聞いたみんなは困ってしまいます。だってニンジンは、もうみんなのおなかの中なのです。

「ごめんね、ミミ」みんなはミミにあやまりました。
いっぱい泣いたミミは「大丈夫!また育てればいいんだ!みんなが喜んでくれたから、これでよかったんだよ。」にっこり笑顔でみんなに言いました。

次の日。「なんだか外が騒がしいなぁ。おやおや?」ミミは外を見てびっくり。家の前に昨日の野うさぎ達の大行列ができていたのです。
「これ、ニンジンのお礼です。うちの畑でとれたキャベツだよ。」「これ、ニンジンのお礼!」「これ、ニンジンのお礼!」

かぼちゃにクルミにセロリにブロッコリー…野うさぎ達は次々に、たくさんの野菜を渡していきました。「これだけたくさんの野菜があれば、ポムにお礼ができる!」ミミはさっそくポムを呼んで野菜パーティーをすることにしました。

「じゃーん!これ、前にふくろうから助けてくれたお礼です!」ミミはポムの前に沢山の野菜料理を並べました。
すると、ピンポーンと家のチャイムがなりました。「誰かきたの?」ポムが尋ねると「うん!野菜のお礼に、野うさぎ達をよんだんだ!」ミミとポムは沢山の野うさぎ達と一緒に、野菜パーティーを楽しみました。

 

おしまい

 

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