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短冊には何を書くの?どうして短冊に書くの?どうして笹の葉に飾るの?七夕のあれこれを学べるお話。
たけちゃんは幼稚園の先生に短冊をもらいました。でもなにを書いて良いのかよくわからないたけちゃんは「どうして?」とママに聞きます。ママは七夕について、いろいろと教えてくれました。
太陽がジリジリと暑くなってきた7月。「短冊、明日持ってきてねー!」幼稚園の帰りに先生に言われたたけちゃんは、「はーい!ちゃんと上手になりたいことを書いてくるー!」もらった長四角の色紙をヒラヒラさせながら元気に手を振って、ママとお家へ帰りました。
「なんでこれに上手になりたいこと書くの?」たけちゃんは帰り道、短冊を見つめながら首を傾げました。「七夕ってわかる?」ママが聞くと得意そうにたけちゃんが答えました。「しってる!織姫と彦星が会える日!」
「機を織るのが上手な織姫と、牛のお世話してる彦星が結婚したらお仕事しなくなっちゃったの!だから神様が怒って1年に1回しか会えなくしちゃったんでしょ?」たけちゃんは幼稚園で読んでもらった七夕の絵本を思い出して話しました。「お話覚えてるなんて、すごいねたけちゃん!」褒められたたけちゃんは嬉しそうに笑いました。
「織姫も彦星も、お仕事がとっても上手だったの。だから同じになれるように願いを込めて、上手になりたいことを書くのよ」ママの話を聞きながら、たけちゃんは上手になりたいことを考えていました。
家に帰ったたけちゃんは、早速ペンを出してきました。「ん~、ん~、どうしようかなぁ…。」上手になりたいことがありすぎてなかなか決まりません。しばらく考えて「あ!これにしよ!」たけちゃんは覚えたてのへたっぴなひらがなで上手になりたいことを一生懸命書きました。
次の日幼稚園に行くと、大きな笹の葉が下駄箱の入り口に飾られていました。色んな色の短冊が飾られていて、ひらひらと風に揺れています。「ボクも付ける!」たけちゃんは笹の葉に結んでと、ママに短冊を渡しました。
「なんで笹の葉につけるの?」たけちゃんは結ぼうとしてるママを見ながらまた首をかしげました。「笹の葉って竹でしょ?竹はたか~くどんどん伸びるから、神様が見つけやすいんだって。」「じゃあ、1番に気付いてもらえるように、1番高いところに飾る!」
たけちゃんは一生懸命手を伸ばして、ママと一緒にてっぺんに短冊を飾りました。「ひらがなをじょうずにかきたい」たけちゃんの下手っぴな字で書かれた短冊も、他の短冊と一緒にひらひらと風で揺れ始めました。
次の年、また短冊を書く季節になりました。たけちゃんは今度はスラスラとキレイなお兄さんの字で短冊を書きました。織姫と彦星がたけちゃんの短冊を見つけて、願いを叶えてくれたのかも知れませんね。
おしまい