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【絵本読み聞かせ】鯉のぼりの始まり(こいのぼりのはじまり)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-4-12

あらすじ…

鯉のぼりがどうやって始まったのか、鯉のぼりの最初がわかる江戸時代のお話。

金さんと銀さんの家に赤ちゃんが生まれました。金さんが家の前に家紋の入った『のぼり』を立てると、それを見た銀さんは自分も『のぼり』を立てようと考えます。そこで銀さんは…。

このお話から、鯉のぼりの起源や意味を学べます。

 

鯉のぼりの始まり

 

江戸時代という昔々の大昔、金さんと銀さんの家に一人ずつ男の子が生まれました。お金持ちだった金さんの家では、子供が産まれると「いつまでも健康で育ちますように」と願いを込めて、家を表す立派な模様の入った『のぼり』という旗を飾ってお祝いをしました。

「おめでとう金さん!」「りっぱな赤ちゃんだ!」外に『のぼり』を飾っている金さんは、家の前を通った人たちから「おめでとう」と声をかけられました。それを見た銀さんは「よーし!ウチも『のぼり』を飾ろうじゃないか!」と急いで家へ帰りました。

家に帰った銀さんは「どうせ飾るなら、うんとかっこいいものがいいな…」と考えました。すると、赤ちゃんにお乳をあげていた奥さんが「鯉を描くのはどうだい?鯉にはさ、滝を登って龍になったってすごい話があるんだよ。」と言いました。

銀さんは「それはいい!上から下に落ちる滝を登っていくなんて、たいした魚じゃないか!きっとこの子も苦しいことに負けない、立派な強い子に成長するはずだ!よし、鯉の絵にするとしよう!」と張り切りました。

絵が得意だった銀さん。さっそく布を出してくると、大きくて立派な鯉を描きました。それを竹にくっつけて外へ飾ると、家の前を通った人達はみんな口々に言いました。「立派な鯉だなー!これはたくましい子に育ちそうだ!おめでとう!」「どんなことにも負けない子になるぞ!」

それを見ていた金さん。「なんてかっこいい『のぼり』なんだ!」うらやましくなって急いで家に帰ると、家にある布をひっぱり出して、すぐに銀さんの家へ持っていきました。「おれの家の『のぼり』も描いてくれないかい?」

金さんがお願いすると、「いいともよ!子供が生まれたお祝いだ!」そう言って銀さんはすぐに鯉を描いてあげました。できあがった鯉の『のぼり』をみた金さんは「いやーこりゃ立派な鯉だ!ありがとう銀さん!」嬉しそうにのぼりを持ち帰って、早速家に飾りました。

金さんと銀さんの周りでは、生まれてすぐに天国へ行ってしまう赤ちゃんがたくさんいました。でも二人の子供は病気ひとつせず、すくすくと立派に育っていったのです。「きっと鯉の『のぼり』のおかげだ!」街の人はそう噂するようになりました。

金さんと銀さんのかざった鯉ののぼりは、街中の評判になりました。そのころから、いつしか男の子が産まれるとどの家でも「立派な強い子になりますように」と鯉の『のぼり』を飾るようになりました。

「鯉の形にしたほうが、強くてかっこいいんじゃないか?」誰かが鯉の形の『のぼり』を飾りだすと、そのうちにどの家の『のぼり』も、鯉の形に変わっていきました。「子供を悪いものから守ってもらうように、魔除けを一緒に飾ったらどうだろう」

誰かが5色のひらひら風になびく『吹き流し』も一緒に飾るようになると、それもまた、どの家でも真似をするようになりました。名前も『鯉ののぼり』から『こいのぼり』と変わっていき、長い年月をかけて、今の鯉のぼりになっていきましたとさ。

 

おしまい

 

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