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お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
百獣の王ライオンが、小さいネズミに命を救われるお話です。
ライオンの上を丘と間違えて登ったネズミは、ライオンに食べられそうになります。そこでネズミは「あなたのお役に立ちますから」とお願いして逃してもらいました。しばらくしたある日ライオンは罠にかかって出られなくなってしまいました。そこへネズミが現れて…。
どんなに強くても、弱いものに助けられるときもあると学べるお話です。
ライオンはそこにいるどんな動物より強かたので、百獣の王と呼ばれ、みんなから怖がられていました。誰にも襲われることがなかったライオンは、毎日ぐっすりと昼寝をしていました。
ある日、おっちょこちょいのネズミが丘と間違えてライオンの背中の上をトコトコ駆け上がっていきました。背中がくすぐったかったライオンは、目を覚まして「誰だ、俺様の背中をうろちょろしてるのは」と大きな声で言いました。
びっくりしたネズミは思わず背中から転げ落ちてしまいました。ライオンは落ちてきたネズミをつまみ上げて、大きな口で食べようとしました。するとネズミが震えながら言いました。「こんなやせっぽっちのネズミ、食べたってお腹の足しになんかならないですよ!私はいつかきっと、あなたのお役に立ちますから…どうぞ許して下さい!」
それを聞いたライオンは大笑い。「そんなちっぽけなお前が俺様の役に立つだって?面白い!確かにお前を食べても腹の足しにもならんしな。」そう言ってネズミを逃してやりました。
それからしばらくたったある日、ライオンはうっかり人間の罠にかかってしまいました。「だ、だれかー!たすけてくれー!」逃げようともがけばもがくほど、どんどんと網が体に巻き付いてきて、とうとうライオンは動けなくなってしまいました。
すると目の前に、いつかのネズミが現れました。「今助けますよ!」そう言ってネズミは鋭い歯で網をガリガリとかじり始めました。あっという間に食いちぎり、ライオンは網から出ることができました。
「ありがとう。君は命の恩人だ!」その日から、ライオンとネズミは1番の友達になりました。どんなに強いライオンだって、時には弱いものに助けてもらわなければいけないときもあるんですね。
おしまい