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お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
幼い兄妹がたくさんの困難を乗り越えて幸せになるお話です。
森に置き去りにされてしまった兄妹。知恵を絞って1度は家に帰れましたが、2度目は帰れませんでした。お腹を空かせながら森をさまよっているとお菓子の家
を見つけ…知恵を振り絞って最後まで諦めない心、兄妹愛が学べるお話です。
むかしむかし、ある森のはずれにヘンゼルとグレーテルという兄妹がいました。二人には木こりの父親と継母がいました。
ある年の事、夏だというのにひどい寒さがやってきて、畑の作物がすっかりかれてしまいました。
食べるものがなくて困った継母は、ヘンゼルとグレーテルを森の中に置き去りにしようと父親に提案しました。その話をヘンゼルとグレーテルは全て聞いてしまいました。
ヘンゼルは、ポケットに小石を詰め込み、翌朝森へ連れて行かれる時に小石をひとつずつ道に落としていくことにしました。
森の真ん中あたりまで来ると父親が火をおこし、継母は焚き火用の木を探しに行くと言ったきり戻ってきませんでした。ヘンゼルとグレーテルは焚き火のそばで寝てしまいます。
目がさめると誰もいませんでしたが、ヘンゼルはグレーテルを連れて小石をたどり家に帰ることができました。
父親は子どもたちを置き去りにしたことを後悔していたので大いに喜びましたが、継母は面白くありません。「もうパンが半分しかないよ。今度はもっと森の奥へ置いていきましょうよ」「おれはさいごの一切れまで子どもたちと分け合う方がいいよ」「何言っているんだい!全員うえ死にしてしまうよ!」
父親は継母に従うしかなく、次の日また子どもたちを森のさらに奥に連れて行きました。
ヘンゼルはポケットの中でちぎったパンくずを落としながら歩いていきます。
森の奥深くに来ると、継母と父親はどこかへ行ってしまいました。
また寝てしまった二人が目をさまし、目印のパンをたどって帰ろうとしたら、パンくずが見当たりません。「小鳥が食べてしまったんだ!」
しかたなく道を探そうと森の中を歩き回った二人は、美味しそうなお菓子でできた家を見つけました。
お腹がぺこぺこだったヘンゼルとグレーテルはビスケットの屋根を食べ、チョコレートでできたれんがや飴でできた窓を割り食べ始めます。すると中から優しそうなおばあさんが出てきました。
「おやおや、お腹を空かせているのかい。中に入ってごちそうを食べてゆっくり休むといいよ」
ところがこのあばあさんは悪い魔女で、朝起きるとヘンゼルを家畜小屋に閉じ込めグレーテルをこき使い始めました。「さっさと水をくんで、うまいごちそうをこしらえるんだよ! お前の兄さんに食べさせて、太らせるんだからね。こんなにやせてちゃ、まずくて食えないからね」
食べたふりをしていたのでいつまでたってもヘンゼルは太りませんでした。魔女は耐えられなくなりグレーテルをパン焼き釜で焼いて食べようとしました。
「ほかの事はいいから、パンが焼けるかどうか、かまどの中に入って火かげんを見ておいで」
魔女が自分を食べようとしていることに気がついたグレーテルは「かまどには、どうやって入るかわからないわ」と言いました。
「本当に、お前はバカだねえ。こうやってちょっと体をかがませりゃ、だれだって入れるじゃないか」するとグレーテルは、魔女を力まかせに後ろから突き飛ばしました。
魔女が丸焦げになっている間にグレーテルは家畜小屋からヘンゼルを助け出し、魔女の家にあった真珠や宝石をいっぱい持って森から抜け出しました。
無事家に帰ることができた2人を父親は優しく迎え入れました。継母は、ヘンゼルとグレーテルを森へ置き去りにした後死んでいました。
おしまい