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【絵本読み聞かせ】おっぱいとミルク/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-6-12

あらすじ…

弟に初めてミルクをあげる女の子のお話です。

弟が生まれてから、おっぱいで育てるこだわりがあったママは段々と疲れて元気がなくなってしまいます。そんなママを心配したエミちゃんがミルクを買ってくると…。

家族の絆や愛情、おっぱいとミルクそれぞれのいいところが学べるお話です。

 

おっぱいとミルク

 

エミちゃんに弟が産まれました。病院から帰ってきたママは、毎日弟の世話と家事にてんてこまいです。エミちゃんも歳の離れた弟が可愛くて、お世話も家事も自分にできることは一生懸命手伝いました。

しばらくすると弟は、昼はもちろん、夜中もよく泣くようになりました。ママは「おっぱいが足りないのかなー。」と少しづつ悩みはじめて、だんだんと元気がなくなっていきました。エミちゃんはそんなママが心配で仕方ありませんでした。

ある日、ベビー用品売場に行くと「ミルク飲ませてみたら?」と、パパはミルクの缶をママに渡しました。「なんで、おっぱい飲んでるのに、これも飲むの?」不思議に思ったエミちゃんがママに聞くと、「おっぱいがあんまり出ないときは、ミルクがおっぱいの代わりになるんだよ。

あとね、ミルクはおっぱいよりもお腹いっぱいの時間が長いんだって。だから、赤ちゃんがお腹空いたーって泣くのも少なくなるかもね。」と教えてくれました。「でもママは、やっぱりおっぱいで育てたいな…」と言いながらミルクの缶を棚に戻しました。

エミちゃんには、夜中に何度も起きて赤ちゃんにおっぱいをあげていて毎朝眠そうなのに、便利なミルクを使わないママの気持ちがよくわかりませんでした。家に帰ってからこっそりパパに聞くと、おっぱいは赤ちゃんの成長に合わせた必要な栄養が沢山入っていて、病気にかかりにくくなることを教えてくれました。それを聞いてまた、エミちゃんは不思議に思いました。

「おっぱいのほうがいいなら、なんでミルクって売ってるの?」するとパパは、ミルクはおっぱいが出なかったり、少ない人には、なくてはならないものだということ、ママ以外の人が赤ちゃんに飲ませてあげられるから、ママが少しお休み出来ることを教えてくれました。

エミちゃんはどんどん疲れていくママを思い出しながらパパの話を聞いていました。ミルクの話を聞いた時、エミちゃんはママのためにミルクを買ってこようと決めました。次の日、パパとスーパーに行ったエミちゃんはベビー用品売場へ行きました。

たくさんの種類があるミルク。「どれを買って良いのかわからないや…」そこで店員さんにママの話をして相談すると、エミちゃんは店員さんから良いことを教えてもらいました。「最近は沢山研究されて、おっぱいに近いミルクが作れるのよ」「それならママも安心してミルクあげられるね!」

家に帰るとママは疲れた様子で出迎えてくれました。「おかえりエミちゃん。あら?何買ってきたの?」エミちゃんはパパから話を聞いて、ママの為にミルクを買ってきたことを話しました。それを聞いたママは、自分のこだわりでみんなを心配させていたことを反省しました。

ママは少し不安なまま、エミちゃんと一緒にミルクを作ってみました。ママとは反対に、エミちゃんはとっても嬉しそうです。「なんか嬉しそうね」ママが微笑むと、「だってさ、弟のおっぱいはママしかできないと思ってたのに、私も作れるなんてすごく嬉しいんだもん!」エミちゃんは嬉しそうに笑いました。その言葉にママの不安は少しなくなりました。

弟にあげてみると、ごくごくと気持ちよさそうにあっという間に飲み干して、そのままスヤスヤと眠ってしまいました。「やっぱりおっぱい足りなかったんだね…いままでごめんね…」ママは弟の頭を撫でました。
その日から、ママはおっぱいとミルクの両方を弟にあげるようになりました。そうすると、弟が泣くことも少し減ったような気がしました。

パパとエミちゃんは自分たちでミルクをあげるようになって、ますます弟が可愛く思うようになりました。始めは少し不安がっていたママも、休める時間が増えたことで、だんだんと元気に戻っていきました。
おっぱいは確かに赤ちゃんにとっては大切です。でも、頑張りすぎずにミルクをあげることで、エミちゃんの家は家族の絆がもっと強くなりました。弟はそんな家族の中で、幸せにスクスクと成長していきました。

おしまい

 

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