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【絵本読み聞かせ】全員リレー(ぜんいんリレー)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-5-22

あらすじ…

足が悪くて運動が出来ないユアちゃんのお話です。

クラスのみんなは、クラス全員リレーにユアちゃんも出られるよう作戦を練り練習します。ユアちゃんは運動会当日、友達に支えられてゴール前の10メートルを走ります。他のクラスに抜かされてしまったけれど、一人も欠けることなく全員で取り組めたことに、みんな満足し、最高の思い出になったのです。

結果よりも一生懸命に頑張ることが大切だと気づかされます。

 

全員リレー

 

僕のクラスのユアちゃんは、足が悪くて運動が出来ない。体育の授業はいつも日陰でみんなの様子を見学していた。そんな中、今年も運動会に向けての練習が始まった。みんなが一番燃えるのはクラス全員リレーだ。

バトンの渡し方や、走る順番など、何度もみんなで話し合って練習した。運動会まで、あと1週間に迫った時、クラスの誰かが言った。「クラス全員で走るから、全員リレーなんだろ?ユアちゃんも出られないかな」教室中が静まり返った。

ユアちゃんは走れないから、リレーに出ないのが当たり前だと誰もが思っていた。「私の事は気にしないでいいよ。私が出たら負けちゃうもん」「負けるのなんてどうでもいいよ。みんなで出ようよ」 誰かが言うと、そうだそうだとみんなの声が上がった。

そこから僕らは、作戦を練った。ユアちゃんの負担にならないように、どうしたら出られるかを考えた。そこで、両側を友達が支えて、ゴール前の10メートルをユアちゃんに走ってもらうことになった。アンカーのアンカーだ。ユアちゃんも初めてバトン練習に加わり、緊張しているようだったが、毎日必死に練習した。

運動会当日。いよいよ全員リレーの番になった。ユアちゃんはクラスの円陣の中にいた。「私はみんなに迷惑をかけるかもしれません。でも生まれて初めてリレーに参加できて、本当に嬉しいです。みんなありがとう!」そう言うと「頑張るぞー!おー!!!」クラスはより一層団結した。

どのクラスもみんな必死に走った。僕のクラスは2位でアンカーにバトンが渡った。もうすぐユアちゃんの番。友達も両側にスタンバイした。そしてついに緊張するユアちゃんの前にバトンが差し出された。

無理をしないようにみんなが真剣にユアちゃんを見守った。その間、他のクラスのアンカーはどんどんユアちゃんを抜かしていった。でも、クラス中学校中がユアちゃんを応援した。最後のテープが引かれ、無事に走り終えると、学校中の大きな拍手に包まれながら、みんながユアちゃんの元へ駆け寄った。「やったー!ホントの全員リレーが成功したぞ!」 みんなで叫んだ。

順位よりも、全員リレーの成功に向けて頑張った僕達は清々しい気持ちでいっぱいだった。ユアちゃんは、「私、リレーに出られることはないと思っていたけど、みんなのおかげで出る事が出来ました。本当にありがとう!」と涙ぐんで言った。 全員でやるから、全員リレー。 ユアちゃんにとっても、クラスのみんなにとっても、最高の思い出になった。

 

おしまい

 

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