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【絵本読み聞かせ】入学式(にゅうがくしき)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-3-18

あらすじ…

もうすぐ1年生になるかのちゃんのおじいちゃんのお話です。

おじいちゃんは、かのちゃんの入学式をとても楽しみにしていました。
けれど、急な病に倒れて入院してしまいます。
残念がるおじいちゃんのために、映像がリアルに見え、あたかもその場にいるように思える映像技術を使うことにします。
おじいちゃんは新入生代表挨拶で堂々と話すかのちゃんの姿を見ることができ、涙を流して喜びました。

成長を楽しみにしてくれている家族のためにも学校でたくさん学ぶことが大切です。

 

入学式(にゅうがくしき)

 

かのちゃんはもうすぐ1年生。家族みんなが入学式の晴れ姿を楽しみにしていました。なかでも一緒に住んでいるおじいちゃんは、毎日カレンダーに印をつけながらその日が来るのを心待ちにしていました。

ところがある日、急におじいちゃんが倒れて入院してしまいました。身体が自由に動かなくなってしまったおじいちゃんは、ベッドから出られず、入学式はあきらめるしかありませんでした。

かのちゃんがお見舞いに行くと「入学式に出られなくてごめんなぁ…。晴れ姿が見られなくて残念だけど、たのしんでくるんだよ。」と目を赤くしながら、かのちゃんの頭を撫でました。かのちゃんは泣きながら頷きました。

そんな二人の様子を見ていたお父さんお母さんは、何かいい方法がないか調べ始めました。でもなかなか見つからず、諦めかけていた時、インターネットでいい方法を見つけました。

それは、ゴーグルを頭に着けると、その映像が自分もその場にいるようにリアル見えるという、とても新しいものでした。お父さんとお母さんはさっそくそのゴーグルを貸してもらえる会社に連絡をしてみました。

待ちに待った入学式の日。かのちゃんはピンク色のワンピースにお姫様のような靴を履き、おおきなランドセルを背負うと、お父さん、お母さんと手をつないで学校へ向かいました。

そのころおじいちゃんは、病院のベッドの上で、ゴーグルを頭につけてかのちゃんの入学式が始まるのを今か今かと待っていました。
式が始まり眼の前に映像が流れると、まるで会場にいるかのような光景が目に飛び込んできました。本物のような映像にびっくりしたおじいちゃんは、手を伸ばして触ろうとしてみたり、かのちゃんに手を振ってみたりしていました。

小学校の中で見るかのちゃんは、幼稚園の頃よりとてもお姉さんに見えました。「大きくなったなぁ…」おじいちゃんは目をうるませながらつぶやきました。終わりに近づくと、1年生の代表としてかのちゃんが呼ばれました。かのちゃんは舞台に立つと、堂々とした様子で作文を読み始めました。

「私はこの学校に入学してとても嬉しいです。今日、本当はおじいちゃんが見に来てくれるはずだったけど、病気でこられなくなりました。始めは寂しくて泣いてしまったけど、1年生になったので、もう泣きません。おじいちゃんの病気を治すために、私はお医者さんになろうと決めました。だからこの学校で、たくさん勉強をしたいとおもいます。」

かのちゃんの気持ちを聞いて、おじいちゃんは嬉しくて涙が止まらなくなりました。たくさんの人から大きな拍手をもらいながら退場していくかのちゃんに、おじいちゃんも病室から拍手を送りました。「ありがとう…ありがとう…」おじいちゃんはゴーグルの向こうに見えるかのちゃんに、何度も何度もそうつぶやきました。

 

おしまい

 

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