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【絵本読み聞かせ】マラソン大会(マラソンたいかい)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-2-11

あらすじ…

ぜんそくで、あまり走ってはいけないひろと君のお話です。

ひろと君はマラソン大会のときいつも見学していましたが、練習でみんなの達成感に満ちた笑顔を見て自分も走りたいと思います。
冬休み中、少しずつ練習したひろと君は、マラソン大会本番、走りきることが出来ました。
順位はビリでしたが、みんなから大きな拍手が送られました。

結果はどうあれ、挑戦すること、努力することに意味があると教えられます。

 

マラソン大会

 

ひろと君は小さい頃からぜんそくで、お医者さんにもあまり走ってはいけないと言われていました。ぜんそくは、無理して走ると息が苦しくなって呼吸ができなくなってしまうのです。

休み時間、だいたいの友達は校庭でサッカーをしていましたが、ひろと君はいつもその様子を教室の窓から眺めていました。仲良しのけんた君はそれを見つけると「おーい、ひろともこっちこいよー」と大きな声で叫びますが、ひろと君はいつも「あぁ、またな」と返していました。

ひろと君の学校は毎年、冬休み明けにマラソン大会がありました。
マラソン大会の練習が始まると、走れないひろと君はいつも見学をしていました。
白い息を吐きながら走る友達の姿は辛そうにも見えたけど、ゴールした時のみんなの笑顔を見ていると、凍えそうな手をこすりあわせながら友達を応援することしかできない自分がちっぽけに思えました。

冬休み、「僕、今度のマラソン大会で走りたい」ひろと君はお母さんに言いました。
「だめよ、ぜんそくひどくなったら困るでしょ」「そうならないように、ちょっとずつ練習するよ」ひろと君はまっすぐお母さんを見て言いました。
お母さんは驚きましたが、ひろと君の目に力強さを感じ「うん」と静かにうなずきました。

それから冬休みの間、ひろと君は毎日すこしずつマラソンの練習をしました。
「一人でも大丈夫だよ」と、ひろと君は言いましたが、お母さんは心配で毎日ついていきました。
最初は公園を1周だけ。次の日は2週。毎日少しずつ走りました。
息が上がってはぁはぁいうようになると、お母さんは心配しましたが、ひろと君は一度も辛いと言いませんでした。

冬休みが終わり、いよいよマラソン大会の日がやってきました。
お母さんたちもたくさん応援にきています。
他の学年のマラソンが始まると、ひろと君はどんどんと緊張してきました。
いよいよひろと君の番。

スタートと同時に優勝候補のけんた君が飛び出していきました。
けんた君はひろと君の横を抜かしていくとき、肩をポンと叩いて通り過ぎて行きました。ひろと君はそれが「がんばれよ」と言っているのだとわかりました。
ひろと君達はグランドを5周走らなければいけません。

2周、3周と走るうちに、友達にどんどん抜かされていきました。それでも、ひろと君は公園で練習した時のことを思い出しながら、ペースを守って一生懸命走りました。
そんなひろと君を見ながら、お母さんは心配でたまりませんでした。

お母さんの前を通り過ぎるひろと君に「もうやめていいよ!」と何度も叫びたくなりましたが、公園で練習した時のことを思い浮かべて、「ひろとなら大丈夫」と信じて見守りました。ようやく最後の周に入った時、ひろと君の後ろにはもう誰もいませんでした。
けんた君の「ひろとー!あと1周だーー!」と声を張り上げて応援している声が聞こえました。

ひろと君がゴールに入った時、思わずバンザイをしました。クラスメイトみんなでひろと君を囲み、観客からは大きな拍手が起こりました。
病気に負けず、ぜんそくも出さずに走りきったひろと君をみたお母さんは、嬉しさとホッとした安心感で、そっと涙を流しました。

 

おしまい

 

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