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【絵本読み聞かせ】お母さんの涙(おかあさんのなみだ)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-4-19

あらすじ…

声も出せず寝たきりの、れお君のお母さんのお話です。

笑うことも喜ぶことも出来ないお母さんですが、耳は聞こえていることを看護師さんが教えてくれます。それから、れお君とお姉ちゃんはしきりに話しかけるようになります。
2人の声は届き、お母さんは涙を流します。
子どもたちがいい子に育った嬉し涙と元気になりたいという願いがあふれた涙でした。

たとえ話すことが出来なくても、お母さんの愛情はまったく変わらずにあるのです。

 

お母さんの涙(おかあさんのなみだ)

 

れお君のお母さんは病気で入院していました。声も出せず寝たきりの状態でした。
れお君にとって、そんなお母さんはお人形のように見えました。楽しくても笑わない、嬉しくても喜ばない、悲しくても泣かない。それでも学校の帰り、お姉ちゃんと一緒に時折お見舞いに行きました。

病室に看護師さんがやってきては体温や血圧を測りました。
れお君の方に笑顔を見せながら「大丈夫。お元気ですよ。たくさん話しかけてあげてください。耳は聞こえますから。」と看護師さんは教えてくれました。

それかられお君は、その日の学校での出来事、友達と遊んだこと、サッカーの試合をテレビで見て応援したこと…。時間がある限り一生懸命お母さんに話しかけました。話すことがなくなると、お姉ちゃんと一緒に教科書を取り出して、その中の話を読み上げたりもしました。

教科書にお芝居のシナリオが載っていたので、2人で配役を決めてゲラゲラ笑いながらお芝居を進めました。
お母さんは相変わらず声を出しませんでした。でも、それとなく様子を伺うとお母さんの目が優しくうるんでいました。「あ、おかあさん涙流している!」お姉ちゃんが驚いた声で言いました。

2人の声は、寝たきりのお母さんにちゃんと届いていました。「なんていい子に育ったのだろう…」そう思ったお母さんは嬉しくて嬉しくて、声の代わりに涙が出てきたのでした。そして「子どもたちのために元気になりたい」そう強く願い、また涙を流しました。

れお君とお姉ちゃんは、ハンカチを取り出してお母さんの涙をふいてあげました。
お姉ちゃんは右の目、れお君は左の目。
するとまた、涙がこぼれてきました。2人はもう一度ふいてあげました。
今度は、お姉ちゃんが左の目、れお君が右の目。
お母さんは子どもたちが愛しくて、涙が止まりませんでした。

「お母さん、ちゃんと生きてる。」涙を拭きながら、れお君はそう思いました。お母さんのことがとても愛しく感じられました。「はやく良くなりますように」そう願いながら、何度も何度もこぼれてくる涙をれお君はお姉ちゃんと一緒に拭き続けました。

 

おしまい

 

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