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【絵本読み聞かせ】お爺ちゃんの虫取り網(おじいちゃんのむしとりあみ)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-6-19

あらすじ…

亡くなったおじいちゃんからもらった虫取り網で、不思議な体験をしたまー君の物語です。

先端がやや右に曲がっているまー君の虫取り網。
虫を取るときは少し左を狙う必要があります。
お父さんとの虫取りの約束の日まで待ち切れず、1人で虫取りに出かけたまー君の身に、ある不思議な出来事が起こりました。

それはきっと、虫取り網を大切に使うまー君を、おじいさんが見守ってくれていたのでしょう。

 

お爺ちゃんの虫取り網(おじいちゃんのむしとりあみ)

 

まー君の虫取り網は先が少し右に曲がっています。これはお父さんが昔、今は亡くなったお爺ちゃんから貰って使っていたものでした。「ずっと使っているうちに、柄の部分が少しづつしなっていっちゃったんだろうな」とお父さんはいいました。

まー君の家は物を大切に使う家だったので、ずっとこの虫取り網を使っていました。だからまー君は、この網で虫をとる時は、いつも少し左を狙ってとっていました。

夏休みのある日曜日、まー君はお父さんと虫取りに行く約束をしていました。でも朝起きると外は大雨。落ち込んでいるまー君に「また次の日曜日な」とお父さんは新しく約束をしてくれました。

次の日、雨は上がりいい天気になりました。
お父さんは仕事に行ってしまいましたが、まー君は次のお父さんの休みまで待ちきれず、「今日は大物を狙うんだ」と近所の裏山にでかけました。

まー君がバッタなんかを取って遊んでいると、ミヤマクワガタを発見しました。
なかなか見ない虫に、ドキドキしながら息を殺してそっと忍びよりました。それから狙いを定めて大きく振りかぶり、一直線に網を振り下ろしました。

「しまった!!この虫取り網は右にずれていたんだった!」
まー君は興奮していたので、そっちにまで気が回らず、思わず叫びました。

でも不思議な事に、柄は一瞬真っ直ぐになり、まー君はミヤマクワガタを捕まえることができました。「あれ〜?変だな〜。」と言いながら虫かごにしまいました。大物を捕らえらたので、まー君は予定より早く帰ってお母さんに自慢することにしました。

急ぎ足で家に帰ると、玄関に着いた途端、土砂降りになりました。ドカーン!光とともにすごい音がなり響きました。驚いて振り返ると、さっきまでいた山のほうでゴロゴロピカピカ、ものすごい雷が光っていました。
まー君はあのままクワガタが取れずにそこにまだいたと考えたらとても怖くなりました。

もしかしたら「お爺ちゃんの虫取り網」が守ってくれたのかな…そう考えると、まー君は不思議な気持ちになりましたが、虫取り網に向けて「ありがとう」と御礼を言いました。

 

おしまい

 

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