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お父さんとお母さんの愛情がいっぱいに詰まった名前をつけてもらった、あいらちゃんの物語です。
お父さんを早くに亡くしたので、あいらちゃんはお父さんの事を良く知らないのでした。しかし、10歳の誕生日に、お母さんから素敵な手紙を渡されます。
そこには、なんとお父さんからのメッセージが書かれていました。側にいなくても、お父さんはいつも愛情をもって見守ってくれていることを、あいらゃんはその手紙から感じることができたのです。親の愛は一生だと教えられる物語です。
あいらちゃんの名前は、お父さんとお母さんが考えてくれました。愛に囲まれて、『てんしんらんまん』に育って欲しいという願いがあるそうです。『てんしんらんまん』は、素直で元気という意味です。あいらちゃんは自分の名前をとても気に入っていました。
あいらちゃんのお父さんは、小さい頃に病気で亡くなってしまったので、あいらちゃんはお父さんの事をあまり知りませんでした。 父の日にお父さんの絵を書く時は、写真でみたお父さんを思い出しながら書きました。
書いたお父さんの絵を家に持ち帰ると、「上手に描けてるね。そっくりだよ」そう言いながらお母さんは、涙を浮かべて仏壇のお父さんにも見せてあげていました。 「 お父さんも天国で絵をみてくれるといいなー」あいらちゃんはお父さんの写真をみながらそう思いました。
あいらちゃんはお父さんがいた時の事を覚えていませんでした。家にいるときはお父さんがいないのが当たり前なのですが、学校で周りの友達がお父さんの話をする時は少し寂しい気持ちになりました。
あいらちゃんが10歳の誕生日を迎えた時、お母さんから1通の手紙を渡されました。それはお父さんからの手紙でした。 お母さんに赤ちゃんが出来たと知った日のこと、あいらちゃんが産まれた日のこと、もちろん名前の由来も書いてありました。
「お父さんは、あいらの側にいてあげることは出来ないけど、いつも空からあいらの成長を見守っています。つらいこと、悲しいこと、嬉しいこと、楽しいこと、お父さんに話したいときは、いつでも空を見上げてください。お父さんはいつでもあいらを想っています。」 そう手紙の最後に書かれていました。
お父さんは、もっとあいらちゃんの側にいたかったと思います。だから、近くにいなくてもずっと愛をたくさん注いでくれていたとわかる手紙を残してくれたのです。「あいら」という名前には、お父さんとお母さんの愛がたくさん詰まっていました。
おしまい