チャンネル登録:
お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
お母さんと二人暮らしのかなこちゃんのお話です。
お母さんは仕事に家事に忙しく、こわい顔をしてしまいます。
お母さんが契約の仕事をしていると知ったかなこちゃんは、学校であることをしてきます。それを見たお母さんは、かなこちゃんの気持ちが嬉しくて笑顔が戻り、かなこちゃんも嬉しくなりました。忙しいお母さんのために何か自分にできることはないか、家族に大切なことを考えたくなるお話です。
かなこちゃんはお母さんと二人暮らし。 「おかあさん!おかえりなさい!!今日ねー学校でねー…」とお母さんが仕事から帰ってくると嬉しくて、ついついお母さんにべったりしてしまいます。
でもお母さんは「あぁ、もう仕事から帰ったばかりでいそがしいから後にして。」
疲れているせいか、怖い顔をしながら、お母さんは忙しそうに夕食の準備をはじめました。かなこちゃんは、さびしそうに子供部屋に戻ると、いつも忙しそうにしているお母さんの顔を思い出し、ちょっぴり心配になりました。
晩御飯の時間、かなこちゃんは「おかあさんはどんなお仕事をしているの?」と聞いてみました。お母さんはどうして?という表情をしながら仕事の話をしてくれました。
「おかあさんはねー、いろんなお客様に電話をかけたり会社に行ったりして、”けいやく”っていう約束をするお仕事をしているのよ。」「ふーん、約束がたくさんできたらお母さんは助かるの?」「そうだよ、お客さまがお母さんの会社の商品を気に入ってくれて約束を結んでくれたらお母さんは助かるのよ。」それを聞いたかなこちゃんは、何か考えている様子でした。
夕食を終え、部屋に戻ったかなこちゃんは、「んー…」としばらく考え込んだあと「そうだ!」なにやら思いついた様子で、買ったばかりの自由帳をランドセルに入れました。
次の日の朝、いつもより早起きをして朝ごはんを食べたかなこちゃんは「おかあさん!かなこがおかあさんの代わりに、いっぱい”けいやく”をしてくるよ!」といって学校へ飛び出していきました。
その日の夕方、学校から帰ると、かなこちゃんはランドセルから自由帳をとりだして、お母さんに渡しました。お母さんがページをめくると
『かなこちゃんのおかあさんのしょうひんをけいやくします!あいり』『かなこちゃんのおかあさんとけいやくします!ひろと』『かなこちゃんのおかあさんのけいやく のぞみ』と、たどたどしい文字が沢山のページに書かれていました。
「おかあさん、こんなにたくさん”けいやく”もらったよ!これだけあれば、お母さんニコニコ笑顔でいられるよね!」かなこちゃんが嬉しそうにそう言うと、お母さんはとハッとした顔になり、そっとかなこちゃんを抱き寄せました。「ごめんね、かなこ。おかあさん、もう大丈夫!明日もニコニコ頑張るね!」かなこちゃんは嬉しそうに「うん!」とうなずきました。翌朝、かなこちゃんと手をつなぎ、二人は笑顔で元気いっぱい家を出ました。
おしまい