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【絵本読み聞かせ】私が産まれたとき(わたしがうまれたとき)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2019-3-2

あらすじ…

小学生のミキちゃんが自分や弟が産まれたときのことをお母さんに尋ねるお話です。

お母さんは、ミキちゃんが産まれるときも弟が産まれるときも大変な思いをして産んでくれていました。ミキちゃんは自然とお母さんにありがとうの言葉を口にします。

お母さんの苦労があったから、産まれてくることができたのだと教えてくれるお話です。

 

私が産まれたとき(わたしがうまれたとき)

 

小学生になったばかりのミキちゃんは、赤ちゃんが産まれる絵本を読みながら、ふと思い立ってお母さんに聞いてみました。「お母さん。私が生まれたときって、どんなだったの?」
お母さんはちょっと遠くを見るような顔をして、話し出しました。

「ミキちゃんはお腹の中でとても元気に育ってくれたの。でも、いよいよ来月生まれるというときに、お母さんの具合が悪くなっちゃて…。
とても暑い夏だったけれど『水分をとるのをできるだけ控えてください。』ってお医者様に言われたの。

氷を口に含んで少しずつ溶かして…喉が渇くのを我慢したの。あれは苦しかったなー…。
でもね、ミキちゃんはとっても元気に生まれてきてくれたの。すごく嬉しかった。結構大きな赤ちゃんだったのよー。」お母さんは微笑みながらミキちゃんの頭をなでました。
ミキちゃんは続けて聞いてみました。

「じゃあ、ケイタの生まれた時は?」
お母さんは少し黙ってから、今度はすこし悲しそうな顔で話し出しました。
「ケイタがママのお腹の中で小さかったとき、お医者様に言われたの
『このままでは育たないかもしれない。ともかく、ゆっくりと寝て、家事などはできるだけ控えてください。』って。」

「ミキちゃんはまだ3歳にもなっていなかったの。昼間は外に出ることもできないから、ママが折り紙を作ったり、2人で着せ替え人形で遊んだりして過ごしていたのよ。
パパには毎日早く会社から帰ってきてもらって、ミキちゃんをお散歩に連れ出してもらったの。
でも、パパが言っていたわ。もう夕方遅くだから公園には誰もいなくて、ミキちゃんも寂しそうだった、って。」

「夜の公園で遊んだのは少し覚えてる!」ミキちゃんが言うと、
「あの時、ミキちゃんは1度もわがままを言わなかったのよ。本当はすごく寂しかったのにね…。よく頑張ったね…。ミキちゃんがお利口さんでいてくれたから、ママは無事にケイタを産むことができたのよ。本当にありがとう。」ママは少し泣きそうな顔でミキちゃんに微笑みました。

ミキちゃんはママが大変な思いをして、自分と弟を産んだことを初めて知りました。「ママ、私たちを産んでくれてありがとう。」
思わず口から出た言葉に、ママはこらえていた涙が一気に溢れてとまりませんでした。

 

おしまい

 

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