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お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
目が見えなくなってしまう病気にかかったなおちゃんと、その恋人のとも君の話です。
幼稚園のころから仲良しの二人は、大人になり恋人になりましたが、なおちゃんが目の病気になってしまいます。
目が見えなくなることをきいたとも君は、なおちゃんとの結婚を決めました。それから二人の間に生まれた女の子ととも君で、なおちゃんにたくさんのことを話して聞かせます。
とも君となおちゃんはずっと幸せに暮らしました。障がいがあっても愛は変わらないこと、助け合って幸せに暮らせることが学べるお話です。
とも君となおちゃんはとても仲良しでした。幼稚園の頃から「結婚しようね」と約束をしていた二人はそのまま成長し、恋人になりました。なおちゃんは誰にでも優しくて可愛いく、みんなの人気者でした。とも君にとってなおちゃんは、自慢の恋人でした。
二人は、休日になると、よくドライブや買い物に出かけたりしました。
海を見に行ったり、映画を観たり、好きなものが一緒の二人は、本当に仲良しでした。
将来の話もよくしました。「子供は何人欲しい?」「どんな家に住みたい?」そんな話をしながら二人は、このまま幸せな時間がず~と続けばいいと願っていました。
そんなある日、突然なおちゃんは、悲しげな顔でとも君に告げました。
「段々と目が悪くなる病気にかかってしまったの。最近は急速に病気が進んで、今はもうあまり見えなくなってきているの。完全に見えなくなるのも時間の問題。ごめんなさい。目が見えない恋人なんか足手まといだよね。もう私とは別れて、とも君は新しい人を見つけてその人と幸せになって」
すると、しばらくたってから「ああ、恋人はもうやめだ。」とも君は答えました。
なおちゃんは涙をこらえながら、黙ってうなずきました。
でもとも君はこう続けました。「これから結婚して夫婦になろう」そう言うと、とも君は車を走らせ、なおちゃんの指輪を買いに行きました。なおちゃんは泣きながら指輪を受け取ると、2人はすぐに結婚しました。
結婚式の時、なおちゃんの目はもうほとんど見えなくなっていました。
「綺麗だよ。今までみた花嫁のだれよりも綺麗だよ。」目の見えないなおちゃんに、どれだけなおちゃんが綺麗か、とも君は教えてあげました。
それからしばらくして、女の子が産まれました。「とっても可愛いよ。目はなおちゃんにそっくりでくりくり大きな目をしている。鼻は僕だな。とっても低い。口はなおちゃんに似ているよ。ぷくっと可愛らしい口だ。」とも君は赤ちゃんの顔もなおちゃんに教えてあげました。
女の子はあっという間にとも君となおちゃんが出会った頃と同じ、3歳になりました。そして「ママ、このお花は黄色くて小さいんだよ!とってもかわいいよ!」「ママ、私の顔、ママの子供の頃とそっくりだって、パパが小さい頃のママの写真をみて笑ってた!」とたくさんお話をしてくれました。
なおちゃんは目が見えなくなっても、なおちゃんの目になってくれる人がたくさんいました。それからも、とも君となおちゃんが願った通り幸せな時間はず〜っと続きました。
おしまい