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お母さんがいない家庭の、レン君とおとうさんの関係を書いた物語です。
レン君が留守番をできるようになって、おとうさんは仕事で遅くなることがおおくなります。そのせいでレン君は一人で晩御飯を食べることが多くなりました。
ある日レン君が友達の家でご飯をごちそうになると、みんなでご飯をたべることの美味しさに気づき、お父さんにたまには一緒に夕飯を食べてほしいと伝えます。家族でも自分の気持ちを伝えることの大切さと、一緒に食卓を囲むことの大切さが学べます。
レン君にはお母さんがいません。 そのかわりにお父さんがお母さんの代わりをしてくれています。でも最近は、レン君が1人で留守番が出来るようになったので、お父さんは仕事で遅くなる事が多くなりました。
そのせいで、レン君は1人でいる時間が増えました。
近所に住んでいるおばあちゃんが心配してご飯を作ってくれる日もありましたが、何もない時レン君はお弁当を買ってひとりで食べていました。
ある日、レン君は仲の良いショウ君の家で遊んでいるとすっかり夜になってしまいました。すると「夕飯一緒に食べていきなよ!」ショウ君が誘ってくれたので、夕飯を一緒に食べさせてもらうことになりました。
いつも1人で夕飯を食べていたレン君にとって、家族みんなで食べる夕飯は明るくて楽しくて、とても美味しく感じました。
ショウ君の家でのんびりしていると、お父さんが慌てて迎えに来ました。
帰り道「あまり人の家で長く遊ばないで、早目に帰るんだぞ」と言われましたが、レン君はあまり気にしませんでした。
レン君は、みんなでご飯を食べる楽しさと、お父さんが迎えに来てくれる嬉しさで、ショウ君の家に行く事が増えていきました。
でも、ある日の帰り道、お父さんに「何でお前はお父さんの事を困らせるんだ。」 と怒られてしまいました。
レン君はお父さんが困っていたと知って、何も言えなくなり、ただ黙って下を向いて歩きました。
その日の夜、レン君はお父さんに自分の気持ちを言えなかったので、手紙を書くことにしました。「お父さん、僕はお父さんを困らせたくて、やったんじゃないよ。みんなで食べるとすっごく美味しいんだ。一人でご飯を食べるのはさみしいんだよ。それにね、僕を迎えにお父さんが急いで帰って来てくれるのがちょっと嬉しかったんだ。だから、たまには早く帰って来て一緒に御飯食べてね。」
レン君は朝、お父さんに手紙を渡しました。お父さんは手紙を見て泣きました。 レン君は、またお父さんを困らせてしまったのかなと不安になりましたが、お父さんはレン君を抱きしめて、こう言いました。
「留守番できるようになったからって、いつも寂しい思いをさせてゴメンな。これからは早く帰ってくるから、一緒にご飯食べような」
その夜、お父さんは約束通り早く帰ってきてくれました。なれない手付きで野菜を切って、レン君の好きなカレーを作ってくれました。
「二人で食べると最高においしいね!」レン君はうれしそうにカレーをほうばりました。
それからは、二人の笑い声が聞こえる最高の夕飯がずっと続きました。
おしまい