チャンネル登録:
お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
テレビゲームを持っていないしょうた君のお話です。
しょうた君はゲームがほしくて、お金持ちの家がよかったと言います。
お父さんは怒りましたが、段ボールで迷路を作ってくれました。迷路で遊ぶと楽しく、しょうた君は楽しい遊びはゲームだけではないと分かりました。このお話から、不満ばかり言うのでなく、自分で工夫をすることが大切なのだと気づかされます。
しょうた君の家はみんなの家にあるような、テレビゲームがありません。しょうた君はテレビゲームを持っている友達がうらやましいといつも思っていました。だから夏休みが来るとよく、ゲームをしに友達の家へ遊びに行きました。
雨が続いていたある日、外へ遊びに行けなかったしょうた君は不満が爆発してしまいました。「ゲームがあったら雨でも遊べるのにつまんない。お金持ちの家に生まれたかったよ」わざとお父さんに聞こえる声でそういうと、お父さんはすごい顔をして近寄ってきて、しょうた君にゲンコツをしました。
「しょうたの遊びはゲームしかないのか?他に楽しいことはないのか。」 そう言われて居心地が悪くなったしょうた君は、雨の中逃げるように友達の家へ行きました。いつものようにたくさんゲームをしたけど、盛り上がる友達とは反対に、その日のしょうた君は全然楽しいと感じられませんでした。
夕方家に帰ると、部屋にたくさんのダンボールが建てられていました。弟がその中から出てくると 「お父さんが作ってくれた迷路、とても面白いよ!秘密基地みたい!お兄ちゃんも遊ぼうよ!」と興奮した様子で誘ってきました。しょうた君は 凄く面白そうだと思ったけど、お父さんに怒られた後だったので、弟の誘いを断り、部屋にこもってしまいました。
その次の日もまた、雨が降っていました。友達の家のテレビゲームは、友達のお兄ちゃんに占領されていたので、友達が小型のゲーム機を持って、しょうた君の家に来ることになりました。家にきた友達は、ダンボールの迷路を見つけると「何だコレ?すごく面白そう!中に入って遊んでいい?」 しょうた君はOKして、仕方なく一緒に遊ぶ事にしました。
遊んでみるとすごく楽しくて、日が暮れるのを忘れるくらいでした。「しょうた君のお父さん凄いね。色んな遊びが出来そう!」 そう言われたしょうた君は「ゲームだけが、遊びじゃないからね」と得意げにいいながら、なんとなく前にお父さんが言いたかったことがわかったような気がしました。
しょうた君は仕事から帰ってきたお父さんに言いました。「お父さん、今日友達と一緒にダンボールの基地で遊んだよ。とても楽しかった。いろんな面白い遊びがあるんだね!」するとお父さんは微笑みながら、しょうた君の頭をポンっと叩きました。「たのしい遊びは、ゲームだけじゃないんだぞ」「うん!」しょうた君は素直にお父さんの言うことに頷きました。
それからのしょうた君は、お父さんから聞いたり、自分で考えたりしながらやりたい遊びをたくさん考えました。するといつのまにか、もうテレビゲームが欲しいとは思わなくなっていました。たまには友達の家でゲームもするけど、「次は外であそぼう!楽しい遊び考えたんだ!」と友達を誘って外でたくさん遊びました。
おしまい