あらすじ…

いろいろなことが不思議で仕方がない、サクラちゃんのお話です。

サクラちゃんは月が毎日自分についてくるのが不思議でした。 サクラちゃんは、月は自分のことが大好きなのだと考えます。 それからは月に向かって挨拶をしたり、月が三日月になるのも、月がウサギの餅を食べていないから小さくなるのだと考えました。

ありふれた日常も、どうして？なんで？と想像をふくらませてみると楽しくなります。

どうしてお月さまって（どうしておつきさまって）

「ママ、お月さまが付いてくるよ！」 保育園の帰り道、サクラちゃんが不思議そうにお月さまを指差します。

「どうしてお月さまって、毎日私に付いて来るの？」サクラちゃんはママに聞きました。 サクラちゃんは最近「どうして？なんで？」とたくさんママに聞きます。

でも「ん〜どうしてかなぁ…？」ママはいつも答えられません。 サクラちゃんの「どうして？なんで？」はとてもむずかしいのです。 そのうちに雲がお月さまを隠してしまったので、サクラちゃんはもうすっかり、お月さまのことは忘れてしまいました。

次の日、「やっぱりお月さまついてくるね〜」サクラちゃんはまた不思議そうにお月さまを見ています。「どうして付いてくるんだと思う？」ママはサクラちゃんに聞いてみました。

すると「ん〜。。。きっとね、サクラのことが大好きなんだと思う！」サクラちゃんは嬉しそうに答えます。 ママは「なるほど！！」と感心しました。

その日からサクラちゃんはお月さまに挨拶をするようになりました。 保育園から出ると「お月さま、こんばんは！」「今日もサクラのおウチまで一緒にきてね！」寝る前は窓の外のお月さまに向かって「お月さまおやすみなさい」サクラちゃんとお月さまはもうすっかりお友達です。

ある日、お月さまが三ヶ月になっているのをみて、サクラちゃんは「なんでお月さまは小さくなったり大きくなったりするの？」とママに聞きました。

ママは「どうしてだと思う？」サクラちゃんに聞いてみました。 すると「ん〜。。。ん〜。。。」しばらく考えこんでしまいました。

ママがもう帰ろっかと言おうとすると、「わかった！」サクラちゃんの目が輝きました。

「どうして？」ママがもう一度聞くと、「あのね、お月さまの中でウサギさんがお餅作ってるでしょ？きっと、お月さまはそのお餅をたべているんだよ！お餅を食べないと小さくなって…いっぱい食べるとまん丸く大きくなるんだよ！」サクラちゃんは嬉しそうに答えました。

そのあともしばらくサクラちゃんの「どうして？なんで？」は続きましたが、そのたびに、ママとサクラちゃんのキラキラした素敵な世界が広がっていきます。 そのキラキラの世界を照らすように、今日もお月さまはサクラちゃんに付いていきましたとさ。

おしまい

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