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【絵本読み聞かせ】ママがつくった鬼のパンツ/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2018-12-9

あらすじ…

鬼の子供が「鬼のパンツ」の凄さを知って自身を持つお話です。

人間の保育園に通う鬼の子供は、いつもパンツ一枚でいることを恥ずかしく思っていました。
しかし調べていくうちに、鬼のパンツは丈夫で凄いパンツだという事に気づきます。
そして、パンツを作ってくれたお母さんに感謝し、お友達にもパンツの凄さを話して堂々と過ごすようになりました。

恥ずかしがらずに自信を持つこと、ものを大切に使う事が大事だと教えてくれます。

 

ママがつくった鬼のパンツ

 

ボクは鬼。いつも服は着ない。ボクはいつもパンツ1丁だ。このスタイル、とても嫌だ。だってみんなは普通に服を着ているんだもん。
保育園へ行くと、「おまえなんでパンツ1丁なの?」そう言ってからかわれることもよくあった。

じゃあ服を着たら良いじゃないかと思うけど、そうもいかない。ウチにはパンツしかないのだ。しかもママの手作りパンツ。模様は全部虎模様。服なんてウチで見たことがない。

ボクは思い切って聞いてみた。「どうして服を着ないの?なんでパンツなの?」するとパパは「鬼のパンツは良いパンツなんだぞ!なんてったって、トラの毛皮でできているんだから。」だって。良いパンツってなんだろう…。

おもらししてもバレないパンツ?
ボクにはただの虎柄のパンツに見えるけど、他の人からみたら、キラキラ光ってて、なんかメチャクチャカッコよく見えたりするのかな。

それとも、お店で買ったら何百万円もするのかな。いろいろ考えた。そういえば、パパのパンツはいつからあのパンツなんだろう。新しいのをママがつくっている気配はない。

パパに聞いてみた。「お誕生日プレゼントに、新しいパンツ買ってきてあげようか?」
するとパパは「ありがとなー坊主!でも、かぁちゃんが作ったこのパンツは、10年履いても破れない、丈夫なパンツだから新しいのは必要ないんだ。」
ボクは驚いた。「えぇぇぇぇ〜!!!10年!?!?」パパはニヤリと笑った。

10年同じパンツを履いてるなんて。メチャクチャ汚いじゃないか。パパはなんで嬉しそうだったんだろう。ボクは考えた。
パパのパンツは古くもなってないし、破れてもいない。10年も履いてるなんて、全くわからない。このパンツ…な、なんて丈夫なパンツなんだ!!

ボクは急にこのパンツが誇らしく思えてきた。もう服なんか欲しいと思わなくなった。
服なんて、10年毎日着たら破れちゃう。ボクは丈夫なパンツが好きだ。それから、作ってくれたママにメチャクチャありがとうを伝えた。

次の日、ボクはいつものように保育園へ行った。教室に入ると、先生のマネをして「みんなにお話がありま〜す」と大声で叫んだ。

みんな「どうした?」「なんだ?」とざわざわしている。ボクはさらに大声で叫んだ。「ボクのパンツについて、話したいんだ」みんなはポカーンとしている。そりゃそうだよな。

ボクは深呼吸して、ゆっくり口を開いた。
「みんなもこのパンツを履こう」そう伝えると、みんなの目がまん丸くなった。女の子はくすくす笑っている。

ボクはこのパンツの素晴らしさをみんなに伝えた。みんなは「へー」「ほうほう」と興味を持ってくれた。
ボクが話し終わる頃には、みんながボクのパンツをまるでヒーローを見るような目で見ているのがわかった。こんな丈夫な服、みんなは持っていないからだ。

最後にもう一度「このパンツを履こう!」と誘ってみた。
でもみんなは人間だから、パンツ1丁ではいられないらしい。断られてしまった。それに虎柄のパンツは、鬼の「トレードマーク」ってやつらしい。

みんな鬼のパンツは履いてくれなかったけど、良いこともあった。みんながパンツ1丁のボクを尊敬してくれるようになったんだ。「おまえのパンツ、すごいんだってな!オレのズボンなんて、すぐヒザに穴が空くぜ!」他のクラスのお友達からも話しかけられるようになった。その度にボクは「一緒にこのパンツを履こう!」と声をかけることを忘れない。

 

おしまい

 

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