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【絵本読み聞かせ】ヨシくんとセミのいっしょう/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2018-11-28

あらすじ…

子供の成長とセミの成長を同じ時間軸で体験できるお話です。

セミの卵が産まれた日と同じ日に、ヨシ君は産まれました。ヨシ君がハイハイをしているときセミは卵から孵ったところ、ヨシ君がよちよち歩いているときセミは土の中で眠っているところ等々、セミが一生を終えるまでヨシ君の成長と比べながらセミの成長を語っています。

人間とセミの成長の速さの違いや、セミの生体について学べます。

 

ヨシくんとセミのいっしょう

 

暑い夏の日。木がいっぱいある公園で、お母さんセミが枯れ木に卵を産みました。卵を産み終わったお母さんは、そのまま力尽きて死んでしまいました。
同じ日、公園の隣にある、1軒の小さなお家でも赤ちゃんが産まれました。名前はヨシ君。元気な男の子です。

お母さんは小さなヨシ君を抱っこして公園を散歩します。子守唄を歌っているお母さんの後ろの木には、セミの卵がまだ産まれずにいます。

いくつかの季節が終わり、シトシト雨の季節がやってきました。ヨシ君はハイハイが上手になりました。公園でハイハイしていたヨシ君が、一休みしている木の上で、ようやくセミの赤ちゃんが卵から出てきました。

卵から産まれたセミの赤ちゃんは、そのまま地面へ真っ逆さま。でも落ちても全然へっちゃらです。そのまま自分で地面に穴を掘り、お家を作ってぐっすりと眠りにつきます。

ヨシ君は1歳になりました。ヨシ君がよちよち歩いている公園の土の下。セミの赤ちゃんはまだぬくぬく土の中で眠っています。

ヨシ君は2歳になりました。公園の中を駆け回ります。ドシーン!顔から思いっきり転んで地べたに座って大泣き中。そのおしりの下で、セミの赤ちゃんはまだまだぬくぬく眠っています。

ヨシ君が3歳になって木の棒で探検しているときも、4歳になってお友達と鬼ごっこしている時も、5歳になって木登りしている時も、セミの赤ちゃんはずーっとぬくぬく土の中でスヤスヤ眠っています。

ヨシ君が6歳になった夏のある夜、セミの赤ちゃんはようやく土の中から出てきました。

セミの赤ちゃんは土から出ると、自分で木登りをします。木を登り終えると、自分が着ていた赤ちゃんの殻を脱ぎ脱ぎ。脱皮をします。

すると、少し透き通った白色の羽をした綺麗な大人のセミになります。たくさん元気に飛べるよう、セミは朝まで羽を乾かします。

朝、ヨシ君は公園を通って幼稚園へ向かいます。ヨシ君が行ってきますのタッチをした木の上で、セミはまだ羽を乾かしていました。

「ミーンミンミンミン」公園にはたくさんのセミがいます。羽が乾いたセミは、頑張って鳴いてみましたが、まだ声が出ませんでした。その時ヨシ君が幼稚園から帰って来ました。「今日もセミさん元気だね!」ヨシ君が見上げた木の上で、大人になったばかりのセミは、鳴く練習をしていました。

何日かすると、「ミーンミンミンミン」やっと鳴けるようになりました。お嫁さん探しの始まりです。
セミのメスは大きな声のオスが大好きです。だからみんな頑張って大きな声で「ミーンミンミンミン」と鳴くのです。

ヨシ君は幼稚園が夏休みになりました。朝は毎日公園で遊びます。「ミーンミンミン、ミーンミンミン」ヨシ君が虫探しをしている木の上でセミは一生懸命お嫁さん探しをしていました。

「ミーンミンミン」ある日、1匹のメスのセミが近づいてきました。どうやら鳴き声を気に入ったようです。セミはの嫁さんが決まりました。

セミとお嫁さんは子供を作りました。子供を作り終えると、セミは力尽きて静かに地面に落ちました。セミのお嫁さんは最後の力を振り絞って、枯れ木に卵を産みます。そして卵を産み終わると、力尽きて地面に落ちました。

次の日、ヨシ君はセミが2匹地面に転がっているのを見つけました。ヨシ君は持っていたスコップで穴を掘り、セミを埋めてあげました。

 

おしまい

 

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