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【絵本読み聞かせ】もし「桃太郎」(ももたろう)のおおきなももがゆずられていったら/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2018-11-27

あらすじ…

もし昔話「桃太郎」の桃がゆずりあいによって川下まで運ばれたとしたら…。

川を流れる大きな桃を、たくさんの人が拾おうと思いましたが、みんな川下の人へゆずろうと考えました。そうして桃は妊婦さんに渡り、桃を食べたおかげで元気な子供が生まれたのです。「桃太郎」と名付けられたその子は、桃の種から実ったたくさんの桃を村中に配ります。

思いやりは、巡り巡って自分やたくさんの人の幸せにつながるのです。

 

もし「桃太郎」(ももたろう)のおおきなももがゆずられていったら

 

むかしむかしある所に、山で芝刈りをするおじいさんがいました。
すると、「ボチャンッ」
と何かが水に落ちる音が聞こえました。見てみるととても大きな桃が川に落ちたようです。

おじいさんはちょうど休憩をしようと考えていたので、桃をおやつにしようと思いました。しかし、おじいさんは思い出しました。
「そういえば、この川をもう少し下ったところでおばあさんが洗濯をしていたなあ。よし、この桃はおばあさんにゆずろう。」
こうして大きな桃はゆっくりと川を下っていきました。

ドンブラコ、ドンブラコ
大きな桃が川で洗濯をしているおばあさんのところまで、流れてきました。
「まあ!なんておおきな桃でしょう。持って帰ればおじいさんも喜ぶわ」

しかし、おばあさんは思い出しました。
「たしかもう少し下ったところで魚釣りをしている方がいたわ。今はあつくてあまり魚がとれないといっていたし、その方にゆずりましょう。」
ふたたび、大きな桃はゆっくりと川を下っていきました。

ドンブラコ、ドンブラコ
「わあ!なんておおきな桃なんだ。一日じゃあ食べきれそうにもないよ。」
魚釣りをしていた人は、ラッキーだと思い、家に桃を持ち帰ろうとしました。

しかし、魚釣りをしていた人は思い出しました。
「もう少し下ったところで、子どもたちが川辺で遊んでいたなあ。今日は魚が多く釣れたし、桃は子どもたちにゆずろう。」
またもや、大きな桃はゆっくりと川を下っていきました。

ドンブラコ、ドンブラコ
「おい、見ろよ!大きな桃が川を下ってきてるぜ。」
「あんな大きな桃は見たことない。」「みんなで分けても余るくらいだ。」
大きな桃を見つけた子どもたちは、川から桃を引き上げました。

一人の子どもが桃を切り分けるために家に包丁をとりに帰りました。帰ってくると、
「母ちゃんから聞いたんだけどさ、よく遊んでもらってた近所の姉ちゃん、おなかに赤ちゃんがいるんだって。」「なら、この桃持って行こうよ!」
「赤ちゃんのためにもいっぱい美味しいもの食べとかなくちゃ。」
こうして大きな桃は、子どもたちによって妊婦さんのところまで運ばれて行きました。

「ごめんくださーい。」
妊婦さんはゆっくりと玄関のとびらを開けました。
「まあ、どうしたの。今は一緒には遊べないわよ。」
そう言って、子どもたちのほうをみると、目を見開いて驚きました。
「どうしたの、その大きな桃は。」「姉ちゃんにあげる。」
「桃食べて元気な赤ちゃん産んでね。」そう言って、桃を妊婦さんに渡しました。

大きな桃を食べて元気な赤ちゃんを産んだ近所のお姉さんは、生まれた子供に「桃太郎」と名付けました。そして、こう言い聞かせました。
「あなたはね、みんなの思いやりとゆずりあいの桃のおかげで元気に産まれたの。思いやりを持った子に育ってちょうだい。」

大きな桃の種は、桃太郎の家の庭に植えられ、今年も大きく桃が実っています。
「ごめんくださーい。」
桃太郎はこの大きな桃を村中の人に配るために今日も元気に走り回っていましたとさ。

 

おしまい

 

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