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【絵本読み聞かせ】もし「桃太郎」(ももたろう)のももがかみさまのつかいだったら/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

2018-11-21

あらすじ…

昔話「ももたろう」の「桃」が神様の使いだったらという視点から作られた物語です。

桃は神様に困っている人を助けなさいと言われ、桃は人間の姿に化けて人助けをしようとしますが、悪い男たちの言うことを信じてしまったため、悪人の味方をしてしまいます。それから桃は人助けをするときも慎重になります。

この物語からは人助けをするときも、行動に責任を持たなければいけない。それが間違った行動ならば人を不幸にするということが学べます。

 

もし「桃太郎」(ももたろう)のももがかみさまのつかいだったら

 

昔々、世界は困っている人で溢れていました。
それを見かねた神様は人々を助けるため、救いの神を新たに誕生させることを決意しました。
神様は手の中に光を宿し、その光がどんどん大きくなり、それが大きな桃の姿に変わりました。

神様は桃に言いました。
「世界は困った人で溢れています。あなたが助けになってあげてください。」
桃は言いました。「分かりました。困っている人のために頑張ります。」
そういうと桃は困っている人を助けるために旅立っていきました。

桃は地上に降り立ち、川で洗濯物をしているお婆さんを見つけました。
桃は早速、お婆さんを助けようと川を流れながらお婆さんに声をかけました。
「お婆さん、お手伝いしましょうか。」するとお婆さんは驚きこう言いました。
「桃の化け物こっちにくるな。」「違うんです。僕はお婆さんが困っていたから助けようと…。」「嘘おっしゃい。そんなこと言って私を食べる気だろう。」
そう言ってお婆さんは桃に石を投げました。桃はたまらずお婆さんから逃げました。

桃は思いました。
「手伝ってあげようとしたのに、どうしてあんなことをするんだろう。」
桃は考えました。「そうか、いきなり大きな桃が現れたらビックリする。次からは人に化けて驚かせないようにしよう。」すると桃は人間の男の姿に変わりました。

「よし、これなら大丈夫。」
そう言うと、桃は次は失敗しないよう心に留めて歩いていきました。
しばらく歩いていると、何人かの男がいたので、もう一度声をかけました。
「何かお困りなら、お手伝いしましょうか。」

すると男たちは「あぁ、困ってるね。人手が欲しかったんだよ。あんた強いのかい?」
と尋ねてきたので、桃は力に自信があったのでこう答えました。
「任せてください。力はかなり強いほうなので自信があります。」
男たちはニヤニヤ笑いながら答えました。
「そうかい。それじゃ今からあの家に悪いやつがいるから、退治するのを手伝ってくれ。」
「分かりました。任せてください。」

男たちと桃は家に向かっていきました。
男たちと桃は家の扉を開けると、さっき川で会ったお婆さんとお爺さんがいました。
男の一人が「やっちまえ」と掛け声と共に男達は家を荒らしだし、金品を奪いはじめました。

桃もお爺さんとお婆さんが悪いやつだと聞いていたので、男たちと一緒に家を荒らしていると、さっきのお婆さんがいいました。 「あんた達なんてことをするの。何か恨みでもあるの。」 桃は言いました。 「あなた達は悪いことをしたと聞いています。だから、これは人助けなんです。」 お婆さんは言いました。 「私達は静かに暮らしていただけだよ。何もしてないのに何するの。」

桃は男達に聞きました。
「本当にこの人達は悪いことをしたのですか。」すると男達は言いました。
「そんな訳ないだろう。金を手に入れるために手取り早いからだ。」
桃は思いました。「僕はなんてことをしてしまったんだ。」「僕は酷いことをしてしまった。」桃は素早い動きで男達を全員なぎ倒し、家から追い出しました。
振り替えると、荒れた部屋でお婆さんとお爺さんが泣いていました。

桃はお爺さんとお婆さんに「ごめんなさい。」と謝りました。
お婆さんは桃に言いました。「あんたは一体何がしたいんだい。」
「確かにあんたの力はあの男達の助けになったと思うよ。」
「でもね、人に手を差し伸べるっていうのは、そういうことじゃないだろ。」
「皆がありがとうと感謝する気持ちが芽生えて初めてって言うんじゃないのかい。」
「でもね、方法はどうあれあの男達から家を守ってくれたことは感謝するよ。ありがとう。」
桃はもう一度「ごめんなさい。」と言って家を後にしました。

桃は考えました。
「なんで、人助けをしたのに困らせてしまうんだろう。」
「もしかして、僕に人を助けることなんてできないのかな…。」
そう考えていると、目の前に若い女性と青年が言い争っていました。
すると若い女性が桃のそばに来て助けを求めてきました。

「助けて下さい。あの男が言いよってくるんです。」
青年が言いました。「違うんだよ。その女が私のお金を盗んだんだ。お金は病気のおっかーの薬を買うのに必要なんだ。騙されないでくれ。」桃はどちらも嘘をついているように見えなかったので悩みました。

しかし、桃はもう過ちを犯してはいけないと思い、慎重になり二人に尋ねました。
桃は青年は尋ねました。
「本当にお金をとられたのですか。」青年は言いました。
「そうだよ。お金を盗られてた後、彼女は懐にお金をしまうのを見たんだ。」
桃は言いました。「男性はこう言っています。もしないなら懐の中を見せて下さい。そうすれば、あなたの疑いは晴れるはずです。」

女は冷や汗をかいて言いました。
「なんで見せないといけないの。あんたには関係ないじゃない。」
桃は言いました。「なぜ、誤魔化すんですか。嘘をついてないなら、なにも問題ないですよね。」すると女は姿を変えて鬼の姿に変わりました。

「人間の癖に、鬼の俺に逆らうとはいい度胸じゃないか。二人とも食い殺してやる。」
鬼は桃に向かって襲いかかりました。
しかし桃は鬼の攻撃を避け、逆に鬼を投げ飛ばしました。

勝てないと思った鬼は、雲の舟を呼び出し、盗んだお金を落として逃げ出しました。
桃はお金を拾い、青年に手渡しました。
青年は言いました。「信じてくれてありがとう。これでおっかーの薬が買えるよ。」

桃は思いました。
人に手を差し伸べるなら、ちゃんと行動に責任を持たなければいけない。それが間違った行動ならば人を不幸にする。桃はそれを胸に刻み、再び旅立っていきました。

その後、桃が桃太郎と人々から呼ばれ、救世主となるのはもう少し後の話になります。

 

おしまい

 

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