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【絵本 読み聞かせ】夢を見たいのに眠れないライオンのお話/おやすみマント

2020-8-2

あらすじ…

睡眠の大切さや楽しさが伝わるお話。

寝ることが好きではないライオンは友達がいません。ある日不思議なマントを見つけたライオンは…

しっかり寝ることで健康になって友達ができたライオン。眠るって大切ですね。

おやすみマント

ある森に、夢をみたことがないライオンがすんでいました。ライオンは寝ても楽しくないので、寝るのが嫌いでした。寝るのが嫌いなので、いつも寝不足であくびばかり。背中を丸めて眠たそうにしているライオンには友達もいませんでした。

「夢ってどんな感じなんだろう。」ライオンは、みんなの夢の話を毎日こっそり聞いて過ごしていました。お月さまはそんなライオンをいつも心配そうに見つめています。

ある日、ライオンは森の奥でマントを見つけました。「こりゃ何だ?」ライオンが拾うと、マントに手紙がついていました。【これはおやすみマント。これを着て眠ると素敵な夢が見れるよ。】面白そうだと思ったライオンはさっそくマントをつけてみました。

夜になり、ライオンは眠っているみんなの顔をこっそりと見渡しました。笑った顔に怒った顔、泣きべそ顔に、白目にいびき。いろんな顔がありました。「みんなどんな夢をみてるんだろう。」ライオンはワクワクしながらみんなの側で眠りにつきました。

目をつぶったライオンの目の前に、キラキラした世界が広がりました。楽しい音楽も流れています。そこには森の動物達がみんないて、一緒に美味しそうなごちそうを食べていました。「ライオン君も早くおいでよ!」シマウマが手招きをしています。

「え?ボクもいいの!?」「もちろんだよ!」そう言うと、シマウマの隣に座っていたゾウが迎えにきてくれました。ライオンは席に案内されて座ると、仲間に入れたことが嬉しくて嬉しくて、泣いてしまいました。

美味しいごちそうを食べながら楽しい話をして、沢山の友達ができたライオン。「これが夢ってやつか!最高だ!」そう思った瞬間、目が冷めてしまいました。「あーあ、起きちゃった。」ライオンはため息をつきました。

マントのおかげで夢を見るようになったライオンは、毎日寝るのが楽しくなりました。沢山寝るようになったおかげで、あくびも出なくなりました。体もなんだか軽くなって、背筋もピンと伸び、前よりずっと元気です。お月さまはその様子を嬉しそうに見つめていました。

「最近ライオン君元気だね」「遊ぼうって誘ってみる?」元気になったライオンは少しずつ友達が増えていきました。「今日はどんな夢だった?」「昨日みた夢のお話してよ!」ライオンは友達と夢の話しをして毎日過ごすようになりました。

ある日、ライオンは友達と喧嘩をしてまた一人ぼっちになってしまう夢を見ました。目が冷めてもなんだか心は重たいまま。すると、どこからかごちそうのいい匂いがしてきました。あたりを見回すと、森のみんなが集まっています。「やっぱりまた一人ぼっちだ…」

ライオンが落ち込んでいると「早くおいでよ!」みんながライオンに手招きをします。驚いて動けずにいるとゾウが迎えに来きました。ライオンが席につくと「お誕生日おめでとう!」みんなからお祝いを言われました。今日はライオンの誕生日だったのです。

ライオンは嬉しくて泣き出しました。さっき落ち込んでいたのが嘘のように最高の気分です。素敵な夢だと思っていたことが、今ここで起きているのです。ライオンは美味しいごちそうを食べながら、みんなで沢山おしゃべりをして、楽しい一日を過ごしました。

おやすみマントをつけたおかげで寝ることが楽しくなったライオン。寝て元気になって、楽しいことが増えました。そんなライオンをお月さまはやっぱり嬉しそうに見つめています。マントはお月さまからの贈り物だったのですね。

おしまい

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