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コロナウイルスについて男の子が理解するお話。
外に出られないのが嫌。マスクが嫌。男の子がママに話すと、どうして外に出られないのか、なんのためにマスクをするのかをママが丁寧に説明します。
子供に理解してもらい、家で楽しく過ごせるように願うばかりです。
けんちゃんはとってもごきげんななめでした。「お家ばっかでつまんない!お友達と会えないし、お外に行く時のマスクもヤダ!」コロナウイルスが沢山の人を苦しめているせいで、ずーっと家にいるけんちゃん。外に出るときのマスクも苦しくて苦手でした。
するとママは、突然おじいちゃんに電話をかけました。「お~けんちゃん、元気にしとるかい?」「うん!元気だよ!」おじいちゃんは嬉しそうにけんちゃんと話しをしました。電話を切ると「じーじ、ずっと元気でいてほしいよね?」ママはけんちゃんに訪ねました。
「あたりまえだよ!」けんちゃんが答えると、ママはゆっくり話し始めました。「けんちゃんがお友達と遊びたいのも、マスクが嫌なのもとっても分かる。毎日できたことができないって、とっても辛いしつまんないよね?」けんちゃんは口を尖らせて頷きました。
「でもね、この我慢は、自分の命と大好きな人の命を守るために、とっても大切なの。コロナウイルスって、とっても強い悪者だから、けんちゃんも大好きな人も、その悪者にやられちゃったら大変でしょ?」けんちゃんはいつもヒーローアニメで見ている悪者を想像しました。
「大丈夫!正義の剣でやっつけるもん!」けんちゃんはおもちゃの剣を構えましたが、ママは首を横に振りました。「この悪者のコロナウイルスはね、とっても小さくて見えないから、知らない間に身体に入っちゃうのよ。だからなるべく外に出ないようにして、出る時はマスクをつけるのよ。」
「それにね、マスクを付けていれば、もし自分の体の中にコロナウイルスが入って気が付かなくても、一緒に遊んだ友達や大好きな人にうつしてしまうことを少しだけ防げるのよ。」けんちゃんは「そうなんだ!ボク、マスクちゃんとする!」と剣を下ろしました。
「あと、コロナウイルスをやっつけるためには、手洗いとうがいが一番。」「なんで?」「お外から帰ってきた手にはね、ウイルスが沢山くっついてるの。その手で目や口を触ったりしたら病気になってしまうし、手についたウイルスを他の人にくっつけちゃうかもしれない。」
その人から、また他の人にうつって、また他にうつって…ってどんどんウイルスが広がってしまって、いつかけんちゃんのじーじの身体にも入っちゃうかもしれない。そんなのヤダよね?」けんちゃんは小さく頷きました。
「病気になってしまうと、息が苦しくなってしまうし、お星さまになってしまう人もいるの。沢山の人がいる場所に行くのを我慢して、マスクと手洗い、うがいをすることが、自分の命と大好きな人の命を守るためにとっても大切だって、わかったかな?」
けんちゃんは今度は大きく頷きました。 「ボク、悪者のコロナウイルスを倒せるように、ちゃんとマスクをして、しっかり手を洗う!あと、うがいもすれば完璧だよね!身体の中に入ろうとしていた悪者ウイルス、やっつけられるよね!」ママはけんちゃんの頭をなでました。
「手洗いやうがいの他にも、ウイルスみたいな見えない悪者から身を守る方法があるのよ。」ママは優しい笑顔で微笑むと「どうやって守るの?」けんちゃんはまた剣を構えました。「見えない悪者には、見えないバリアで守るの!」「見えないバリア?それって、どうやるの?」
「見えないバリアはね、栄養満点のご飯をたくさん食べて、沢山寝ると使えるようになるの」けんちゃんはキョトンとしました。「そうするとね免疫っていう、ウイルスから身体を守ってくれるバリアがとっても強くなるのよ。」「それならボクも使えるね!お野菜スープ、沢山食べたもん!」
なんだか強くなったような気がしたけんちゃん。その日からコロナウイルスから自分とみんなを守るために、なるべくお家の中にいることにしました。用事があって外に出るときはマスクを忘れず、家に帰ったらもちろん手洗いうがいをしっかりし、そして毎日ご飯をしっかり食べ、よく寝て元気に過ごしました。
おしまい