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「おかたずけ 嫌い」「妹 きらい」なんでも嫌いな男の子のお話。
男の子は嫌いなものが沢山ありました。「でも、もし…」と考え直しながら嫌いなものを減らしていこうと考えます。
毎日がもっと楽しくなるヒントが学べます。
ボク「おかたづけ」がきらい。そこら中におもちゃがでてたら、いつだってどこでだって遊べるでしょ?でもおかたづけしちゃったら、また出さないといけない。だから「おかたづけ」をやめてみた。
そしたらパパがロボットを踏んで、腕がどこかへふっ飛んでいった。ボクは「他のオモチャも壊れたら大変!」って、すぐにお片付けをした。きれいな部屋はオモチャだらけの部屋よりも気持ちよかった。
ボク「はみがき」がきらい。甘いお菓子をたべたら、いつまでもずーっとその味を楽しんでいたいでしょ?でも「はみがきしなさい」って言われるんだ。歯磨きしたら口がスースーしちゃうのに。だから「はみがき」をやめてみた。
ボクはチョコを食べてそのまま寝ることにした。口の中はずっと甘くって、もう最高!ふとんに入ってからも、ずっとチョコを食べているような…なんだか夢のような気分。その日の夢はお菓子の家に住む夢だった。
最高の夢を見たボクは、次の日も次の日も歯磨きをしないで寝た。すると、あっという間に虫歯になっちゃった。虫歯は思ってたよりずーっと痛かった。だから今日から歯磨きして寝ようと決めた。
ボク「たまねぎ」がきらい。ほんとは好きでも嫌いでもないんだけど…みんなが「きらい」って言ってるからボクもきらいってことにした。 だから「たまねぎ」を料理に入れないでってママにお願いしてみたんだ。
今日の晩ごはんは玉ねぎなしのカレーライス。食べてみたら…ん~玉ねぎがないとなんかへんなカレー…。ボク、玉ねぎ好きなのかも。みんなが嫌いっていうからボクも嫌いっていうのは…もうやめようかな。
ボク「いもうと」がきらい。妹が生まれたせいで、ボクがお兄ちゃんになっちゃったから。お兄ちゃんって我慢したり妹の面倒見たり、いろいろ大変なんだよね。だから「いもうと」がいなかったらって考えた。
妹がいなかったら、家で遊ぶ相手がいない。家の中でやるかくれんぼって、面白いんだよね。妹がいなかったら…お留守番の時ひとりぼっちかもしれない。妹がいなかったら、嫌いなピーマンをこっそり食べてもらえない…。なんだ、妹がいるのって結構いいのかも。
いろんなきらいなものがあったけど、本当はきらいじゃないのかもしれない。きらいな食べ物もじつは美味しいかもしれない。きらいなこともやってみたら楽しいかもしれない。嫌いだって思った人もよく考えたら好きかもしれない。
ボクは「きらい」をほんのちょびっとずつ、なくしていこうかなーって考えた。朝起きるの嫌い、夜早く寝るの嫌い、お着替え嫌い、一人でトイレ嫌い、お風呂嫌い、雨の日嫌い、ピーマン嫌い、セロリ嫌い…
考えたらまだまだ嫌いがたくさんあった。でもね、ちょびっとずつ、ちょびっとずつ、嫌いをなくしていったら、ボクの毎日はきっともっと、今よりずっと、楽しくなるんだ。
おしまい