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ムシバイキン一家の仕事は虫歯をつくること。
虫歯を作れるように歯磨きが嫌いな子供を探して旅をしています。ある日歯磨き嫌いな女の子を見つけると…
歯磨きしないとどうなってしまうのか学べるお話。
ムシバイキンの一家は旅をしていました。「どこかに良い住処はないかなー」そんなとき、「歯磨き嫌い!めんどくさいもん!」歯磨きが嫌いな女の子の声が聞こえてきました。
ムシバイキンのパパは「よし、あの子のお口の中に入ってみよう」そう言って抜き足差し足、女の子が寝ている間にお口の中に入りました。
女の子は歯磨きをしていないので、口の中にはムシバイキンの大好物がたーっくさん。「パパ!ごちそうがいっぱいあるよ!」ムシバイキンの子どもたちも大喜びです。「うんうん、ここは良い住処になりそうだ。」
ムシバイキンの一家はこの女の子の口の中に住む事に決めました。「よっこらしょっと」ムシバイキンのパパはバイキンドリルを取り出すと、早速仕事に取り掛かります。ズドドドズドドド、ムシバイキンはドリルで女の子の歯を削っていきました。
ムシバイキンの仕事は口の中の歯を削って痛い虫歯を作ること。バイキンドリルの燃料は、お口の中に残っている食べ物です。歯磨きが嫌いな子の口の中は、食べ物が沢山あって、虫歯を作り放題なのです。
しばらくすると、同じように旅をしていたムシバイキン達がいろいろなところから集まってきました。「ここは食べ物がたくさんあって最高の場所だ」みんなはすぐにバイキンドリルを取り出して歯を削っていきます。
次の日も次の日もムシバイキン達はせっせとバイキンドリルで歯を削ります。すると、あっという間に女の子の歯は色んな所に穴が空いて黒くなっていきました。
ある日のこと、いつものようにバイキンドリルで歯を削っていると、大きな毛の塊が口の中に入ってきました。その塊はゴシゴシゴシゴシどんどん口の中に残った食べ物を絡め取っていきます。
それどころか、食べ物と一緒に逃げ遅れたムシバイキン達も絡め取られて口の外に出されてしまいました。「うわぁぁぁ!歯ブラシがやってきたぞー!逃げろー!」ムシバイキン達は大パニック。
歯磨きが嫌いな女の子は、ムシバイキン達に歯を削られて虫歯になってしまったので、歯磨きをするようになったのです。その日から歯ブラシは、毎日口の中にやってきて食べ物と仲間を連れ去っていきました。
食べ物がなくなってしまうとバイキンドリルは動きません。ムシバイキン達もお腹が空いて力が出ません。弱った仲間はどんどん減っていき、気がつくと最初にやってきたムシバイキンの一家だけになっていました。
「あした歯医者さん行こうね」そんな声が聞こえたムシバイキンのパパは急いでドリルをしまうと「別の住処を探そう」子どもたちを連れてまた、抜き足差し足、食べ物が沢山ある歯磨き嫌いな子供を探す旅に、出発するのでした。
おしまい