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クリスマスのプレゼントってどうやって用意しているの?
サンタさんは毎年たくさんのプレゼントを用意しなくてはなりません。サンタさんの国を覗いてみるとそこには…
おっちょこちょいサンタさんが登場するクリスマスのお話です。
もうすぐクリスマス。サンタのおもちゃ工場には子ども達からの手紙がどんどん運ばれてきます。「今年も沢山あるなー!」「急いで作っちゃおう!」サンタのおもちゃ工場は、どんなものでも作れる特別な工場です。「まずはこれね!」手紙には自転車がほしいと書いてありました。
電子レンジのような機械に手紙を入れると、たくさんあるボタンの中から自転車のボタンをポチッ。するとプシューっと音がして、機械を開けると自転車ができあがっています。リボンをつけて「はい、いっちょあがり!」クリスマスプレゼントの完成です。
サンタ達は世界中の子供達のプレゼントを、クリスマスまでに用意しなくてはいけません。「あとどのくらい?」「まだまだたくさんあるよ!」とっても忙しいサンタ達ですが、みんな楽しそうに一日中プレゼントを作っています。 何日かそんな日が続き、いよいよ最後の手紙になりました。
「これが最後だー!」「なんて書いてある?」「ウサギのぬいぐるみだってさ!」「OK!」ウサギのぬいぐるみのボタンを押すと…。ガコンガコン!ゴトンガシャン!変な音がして煙が出てきました。おもちゃを作る機械が壊れてしまったのです。 「どしようー!クリスマスは明日なのに!」サンタ達は大慌て。
「ボクの持ってるトナカイのぬいぐるみあげようか?」「それならいっそ、トナカイをあげようよ」「いや、今年はプレゼント無しってことにしよう」みんな好き勝手なことを言っていると「ボクがつくるよ!」一人のサンタが手を上げました。すると他のみんなも大賛成。
みんなが手伝おうとすると「ボクに任せて!」というので、家に帰ることにしました。一人残ったサンタは、布をチョキチョキ切ると、針でチクチク縫いました。それからフワフワの綿を詰めて、顔にボタンをつけて、最後にまんまるのしっぽを付けると…
可愛いクマが完成しました。あれれ…?プレゼントはウサギのぬいぐるみのはずです。ぬいぐるみを作ったサンタは、おっちょこちょいサンタだったのです。「よし!で~きた!」サンタは間違えたことに気が付かないまま家へと帰っていきました。
次の日。みんなが工場へやってくると、そこにはウサギのぬいぐるみではなく、クマのぬいぐるみが置いてありました。「こりゃ大変だ!おっちょこちょいサンタが間違えた!」もうすぐ出発の時間です。サンタ達はまたまた大慌て。「僕たちみんなで作ろう!」誰かが言うと「そうしよう!」他のみんなも大賛成。
一人が布を切って、一人がチクチク縫いました。もうひとりがフワフワの綿を詰めて、顔にボタンを付けました。それから最後にしっぽを付けるとウサギの完成です。作ったウサギのぬいぐるみにリボンをつけてクマのぬいぐるみの隣に置くと、おっちょこちょいサンタがやってきました。
「あれ?ウサギのお友達も作ったの?」おっちょこちょいサンタは、クマとウサギを間違えたことに気が付いていないようです。みんなは、「君が作ったクマ、とっても可愛いね!」「一人で作ったなんてすごいよ!」とほめました。おっちょこちょいサンタも「ウサギのお友達も可愛いよ!ありがとう!」サンタ達にお礼を言いました。
みんなが寝静まった夜、サンタ達はトナカイのソリに乗って飛び立ちました。街についたサンタ達は、子どもたちを起こさないように、そっと枕元にプレゼントを置いていきます。「メリークリスマス♪」小さな声でつぶやきました。サンタ達はこの瞬間が大好きでした。
朝になると、街のあちこちから子どもたちの喜ぶ声が聞こえてきます。「わー!これほしかったおもちゃ!」「サンタさんありがとう!」ウサギのぬいぐるみがほしかった女の子の家でも、女の子のはしゃぐ声が聞こえてきます。「パパ!ママ!ウサギのぬいぐるみお願いしたら、クマのお友達もついてきたの!」女の子は嬉しそうにぎゅーっとぬいぐるみを抱きしめました。
クリスマスが終わると、サンタの国にはお礼の手紙がどっさり届きます。「ウサギのぬいぐるみに、クマのお友達も一緒に連れてきてくれてありがとう!」おっちょこちょいサンタは女の子からの手紙を読んで、ようやくクマとウサギを間違えて作ってしまったことに気がつきました。
「ボク間違えちゃった!」驚いているサンタをみんながクスクス笑っていると、「みんな助けてくれてありがとう!」おっちょこちょいサンタはまたみんなにお礼を言いました。
おしまい