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眠たいボクが眠たいのを我慢して家族のお願いを聞いていくお話。
「ボク、もうねるね」言いかけると誰かに呼び止められるボク。みんなのために頑張ってようやく眠りにつこうとすると…。
人を思いやるって大切なんだなーと教えてもらえます。
「ぼくもう寝るね…」言おうと思ったら、おばあちゃんが僕に手招きをした。「たくちゃん、肩、叩いてくれないかい?」僕は「いいよ。おばあちゃん、たくさん編み物してたもんね。」とおばあちゃんの肩を叩いた。
タントンタントン叩いていると、僕はどんどん眠たくなった。おばあちゃんは満足すると「ありがとう、たくちゃん、あー気持ちよかった。」嬉しそうに言った。僕もなんだか嬉しくなった。
「ぼくもう寝るね…」言おうと思ったら、今度はおじいちゃんが手招きをした。「たくちゃん、腰を揉んでくれんかのう。」僕は「いいよ。おじいちゃん、畑仕事大変だったもんね。」とおじいちゃんの腰を揉んだ。
モミモミ腰を揉んでいると僕はもっと眠たくなった。おじいちゃんは満足すると「ありがとう、たくちゃん、あー気持ちよかった。」嬉しそうに言った。僕もなんだか嬉しくなった。
「ぼくもう寝るね…」言おうと思ったら、次はパパに「たくちゃん、お水持ってきてくれないか?」と頼まれた。僕は「いいよ。パパ、お酒飲みすぎないようにね。」とお水を汲んで、パパに渡した。
パパはお水を受け取ると「ありがとう」と僕の頭をなでてくれた。僕はとびきりいい気分になった。頭を撫でられたのが気持ちよかったからか、ぼくはとても眠たくなった。
もうほんとに眠かった僕はウトウトしながら「ぼくもう寝るね…」言おうと思ったら、今度は犬のジョンが(ねぇねぇ遊んで遊んで!)としっぽをフリフリボールを持ってきた。
僕は「いいよ。今日あんまり遊んであげてないもんね。」とジョンにボールを投げてやった。ジョンは嬉しそうにボールを取りに行く。僕が投げる。ジョンが取りに行く。投げる。取りに行く。投げる。取りに行く…
僕は眠くて眠くてもう半分夢の中にいた。気を抜いたらすぐにでも夢の中へ旅立てる。ジョンは満足すると(ありがとう)と僕にスリスリして自分のベッドで丸くなった。ジョンはフワフワで最高に気持ちが良かった。
これでようやく僕も眠れるぞ。もう限界だ。そう思ってベッドに入ろうとしたら、ママが部屋に入ってきた。「たくちゃん、お願いがあるんだけど…。」僕は「もう眠いんだ。ぼくもう寝るね。」と断った。
するとママはベッドに腰掛けて「たくちゃんえらかったねってギューしたかったんだけど…だめかしら?」僕はちょっと恥ずかしかったけど、「いいよ。最後にお願い聞いてあげる。」とママをギューっと抱きしめた。
ママの匂いをかいだら、なんだかもっと眠たくなった。「おやすみなさい」そう言ってゆっくり目を閉じた僕は、あっという間に夢の中へと旅立った。
おしまい