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「ラプンツェル」で、ラプンツェルの髪に頼っていなかったらという視点から語られたお話です。
魔女はある夫婦の娘を高い塔に閉じ込め、ハシゴを使って出入りしていました。
ある日、王子が毎晩塔に通っていることに気づいた魔女は、ハシゴごと王子を落とし、そのせいで魔女も塔から出れなくなりました。それに気づいた娘の母は、魔女を助けて娘を返してもらいました。魔女に娘を連れていかれた悲哀、憎悪があるにも関わらず、困った人を助けてあげれる寛大な気持ちを学べます。
むかしむかし、あるおかみさんが、どうしても家の裏の畑のレタスが食べたくなりました。
でもそのレタスは、魔女の畑の物です。
主人はお腹に赤ちゃんのいるおかみさんの為に、魔女の畑に入り込みました。
けれどもレタスを取ろうとしていたところを、魔女に見つかってしまったのです。
主人から話を聞いた魔女は、言いました。
「何だい、そんな事か。いいよ、レタスはいくらでもお取り。でもその代わり、生まれてくる子どもは、わたしがもらうよ」「いや、そんな事は・・・」「いいね!子どもはわたしがもらうよ!」そして魔女は、生まれた女の子を連れ去ってしまったのです。
魔女は女の子に『ラプンツェル』と名前を付けて、階段もドアもない高い塔に閉じ込めて育てました。時は流れ、ラプンツェルは美しい娘に育ちました。
ラプンツェルはいつも魔女の言いなりに過ごすのです。「ラプンツェル、ラプンツェル、はしごをおろしなさい。」と、魔女が塔の下から呼びかけると、ラプンツェルははしごをおろします。すると魔女ははしごを伝って塔に登るのでした。
ある日、塔の前を1人の王子が通りかかり、その様子を見ていました。
次の夜、王子は塔の下で呼びかけました。
「ラプンツェル、ラプンツェル、はしごをおろしなさい。」
たれ下がってきたはしごにつかまって、王子は塔の上に登りました。
登って来たのが魔女ではなく男の人だったので、ラプンツェルはビックリ。
「キャアー、あなたはだあれ?」
王子はラプンツェルを見て、すぐに好きになりました。
「どうか怖がらないで。お願いです、ぼくと結婚してください」
ラプンツェルも、美しい王子を好きになりました。
それから王子は毎晩、塔の上に登って行きました。
それに気がついた魔女は怒って王子が登るはしごを壊してしまいます。
はしごから落っこちてしまった王子は動けなくなってしまいます。
「へ〜っへっへ、ざまを見ろ。」しかしここで魔女は我に返ります。
「しまった!私もこれから塔の外に出られないではないか。誰か助けて!」
なんとかして外に出ようとするが手段が見つかりません。
そのときにやってきたのが裏に住んでいるおかみさん、そうプンツェルのお母さんです。
ラプンツェルのお母さんは必死になって王子を助けお家で休ませ、はしごを作ります。
「これを使って降りてください。」魔女は悔そうな目をして言います。
「なぜ助けようとする?」「困っている人を見て助けない理由がありません。それにそこにいるのは私の娘でしょう?」「そ、そうだけど何か?」「目を覚ましてください。娘を返してください!」「・・・今回ばかりはな!」
魔女はおかみさんの優しさに、自分のしたことを反省しました。
こうしてラプンツェルは本当のお母さんと平和に一緒に暮らし、王子と結婚するのでした。
めでたしめでたし