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「おおきなかぶ」で、かぶが抜けない理由があったらという視点から語られたお話です。
おじいさんはみんなから力をかりて大きいかぶをひっぱりますがなかなか抜けません。困り果てましたが、たまたま通りかかった人にヒントをもらうことで、無事にかぶが抜けました。
おじいさんのみんなに対する罪悪感や感謝の気持ち、協力する楽しさを学ぶことができます。また、通常登場しないバッタやありが登場し、次はなんの生き物が出てくるのか、ワクワクさせられるお話です。
むかしむかし、おじいさんが大切にカブを育てていました。
おじいさんの愛情をたっぷり注がれて育ったカブは、とても大きく育ちました。
「そろそろ食べごろじゃな〜!よし抜いてみよう。」
「うんとこしょ、どっこいしょ!」
と、おじいさんはカブをひっぱてみましたが、なかなか抜けません。
「おばぁさ〜ん!手伝っておくれ〜!」
おじいさんはおばあさんをよびました。
おばあさんは、おじいさんをひっぱって。おじいさんはかぶをひっぱって。
「うんとこしょ、どっこいしょ!」まだまだカブは抜けません。
そこで、おばあさんは孫を呼びました。
孫はおばあさんをひっぱって、おばあさんはおじいさんをひっぱって、おじいさんはかぶをひっぱって。「うんとこしょ、どっこいしょ!」まだまだカブは抜けません。
そこで、孫は犬を呼びました。
犬は孫をひっぱって、孫はおばあさんをひっぱって、おばあさんはおじいさんをひっぱって、おじいさんはかぶをひっぱって。「うんとこしょ、どっこいしょ」それでもカブは抜けません。
そこで、犬は猫を呼びました。
猫は犬をひっぱって、犬は孫をひっぱって、孫はおばあさんをひっぱって、おばあさんはおじいさんをひっぱって、おじいさんはかぶをひっぱって。「うんとこしょ、どっこいしょ」やっぱりカブは抜けません。そこで、猫はネズミを呼びました。
ネズミは猫をひっぱって、猫は犬をひっぱって、犬は孫をひっぱって、孫はおばあさんをひっぱって、おばあさんはおじいさんをひっぱって、おじいさんはかぶをひっぱって。
「うんとこしょ、どっこいしょ」
なんと…まだまだまだまだカブは抜けません!
そこで、ネズミは鳥を呼びました。
鳥はネズミをひっぱって、ネズミは猫をひっぱって、猫は犬をひっぱって、犬は孫をひっぱって、孫はおばあさんをひっぱって、おばあさんはおじいさんをひっぱって、おじいさんはかぶをひっぱって。「うんとこしょ、どっこいしょ」それでもカブは抜けません。
そこで、鳥はバッタを呼びました。
「うんとこしょ、どっこいしょ」それでもカブは抜けません。
バッタはアリを呼びました。「うんとこしょ、どっこいしょ」
やっぱりカブは抜けません。
「もう諦めるかのう…」
おじいさんが諦めかけた時、たまたま通りかかった人が
「おじいさんの足、カブを踏んでいるよ。踏んでいたら抜けないよ。」と言いました。
「しまった!」
おじいさんは足をカブから離して引っ張ってみました。
「うんとこしょ、どっこいしょ」
「スポッ!」カブは簡単に抜けました。
「わしのせいで皆に迷惑をかけてしまって、悪いことをした…」
おじいさんは皆に謝りました。
しかし、力を合わせてカブを抜くのが楽しかったみんなは、
「カブ抜くの楽しかったよ!」「おじいさんありがとう!」
と言い、皆で仲良くカブ料理を楽しみました。
おしまい