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お話・読み聞かせ , ehonly , えほんりー , 絵本 , 読み聞かせ
ママと二人暮らしのゆうちゃんが、ママの誕生日にすてきなプレゼントをするお話です。
ゆうちゃんは、ママの代わりに夕ご飯を作ってお休みをあげようと考えました。けれど、ママはそれ以上にゆうちゃんと一緒にいる時間がほしいと話しました。
そこで、二人で夕ご飯を作り、ケーキも買い、すてきな誕生日パーティーをしました。ママにとって、子どもと過ごす時間が何よりも大切なのです。
今日はママの誕生日。「ママは何をあげたら一番喜ぶかなー。」ママと二人で暮らしていたゆうちゃんは、ママへのプレゼントになにをあげようかずっと考えていました。「そうだ!」ゆうちゃんはいいことを思いつきました。
「ただいまー…」丁度ママが帰ってきました。「おかえりー!」ゆうちゃんは急いで玄関へ行くと、「千円ちょうだい!」とママに手を差し出しました。びっくりしたママは「何言ってるの!この前お小遣いあげたばかりでしょ!」疲れていたこともあり、思わず大きな声を出してしまいました。
ゆうちゃんは悲しい顔をしながら「今日はママの誕生日だから…」と言いかけると「ママのプレゼントを買うのにお金頂戴って言ってるの?それならプレゼントはいらないわよ…」ママは呆れたように言いました。
「違うのママ…」
ゆうちゃんは今にも泣き出しそうな顔でうつむいてしまいました。さすがに言い過ぎたと思ったママは「ごめんねゆうちゃん。ママはその気持だけで嬉しいから、プレゼントは買いに行かなくていいよ」と今度は優しくゆうちゃんの頭をポンっと叩きました。
ゆうちゃんはママをジッと見つめるとポツリと言いました。「プレゼントを買うんじゃないの…」「え?じゃあ一体何が欲しいの?」「んーっと、人参と…じゃがいもと…それからえ〜っと…」「え?え?どういうこと?」ママは不思議そうにゆうちゃんに訪ねました。
すると「あのね、今日はママの誕生日だから、カレー作ろうと思ったの…。」「プレゼントに夕ご飯作ってくれようと思ったの?」ママが尋ねるとゆうちゃんは首を振ります。「うーん。ご飯は作るんだけど、プレゼントは違うの。あのね、ゆうがご飯作ったら、その時間ママはお休みできるでしょ?ママはいつも忙しくて疲れてるから、お休みをプレゼントしてあげようと思ったの!」ゆうちゃんはにっこり笑いました。
それを聞いたママは「ありがとう。本当にありがとう。」とおもいっきりゆうちゃんを抱きしめると、こう続けました。「ママはお休みよりも、ゆうちゃんと一緒にいる時間がほしいな!だから今から、手を繋いで一緒にお買い物に行って、一緒にカレーを作って、一緒に食べない?」「うん!」ママの言葉にゆうちゃんは、嬉しそうにうなずきました。
ゆうちゃんとママは手を繋いでお買い物に行きました。カレーの材料を買った帰り道、近くのケーキ屋さんで誕生日ケーキも買いました。ママの大好きなイチゴのケーキです。ゆうちゃんとママはワクワクしながら急ぎ足で家に帰りました。それから二人はカレーとケーキで最高の誕生日パーティーを楽しみました。
おしまい